2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13780172
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
藤澤 洋徳 統計数理研究所, 領域統計研究系, 助教授 (00301177)
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Keywords | 条件付最尤推定量 / 指数型分布族 / 平均並行葉層構造 / 頑健性 / 高次漸近的性質 / 平均ピタゴラス関係 |
Research Abstract |
正規分布を含む幾つかの分布の下では条件付最尤推定量が最尤推定量よりも優れていることが指摘されている.本研究では適当なパラメータ構造をもつ指数型分布族という広いクラスの分布に着目して,条件付最尤推定量の漸近的性質を一般的に調べること,加えて,最尤推定量と比較しての優劣を議論することを目的とした. 適当なパラメータ構造とは指数パラメータの一部と平均パラメータの一部を新たなパラメータとして指数型分布族を見直し,フィッシャー情報行列に基づいたパラメータ直交性をみたすように想定することによって導かれた幾何学的な平均並行葉層構造のことである.この構造は過去に提案され調べられていたが,この構造と条件付最尤推定量の相性を深く調べていることが本研究の特色である.そのパラメータ構造の下では適当な二つの統計量に対して,高次の確率的独立性が見られる.この事実によって,条件付最尤推定量の高次の漸近的性質を扱うことが容易となった. バイアスの意味では条件付最尤推定量の方が最尤推定量よりも頑健であることが見て取れた.この事実は条件付最尤推定量の利用を支持している.また,平均ピタゴラス関係に着目して,条件付最尤推定量と最尤推定量のリスクの意味での優劣の議論を行った. 本研究の成果は現在投稿中である.
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