2001 Fiscal Year Annual Research Report
非線形成長曲線モデルにおける個体変動の導入とその評価
Project/Area Number |
13780176
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐藤 健一 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (30284219)
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Keywords | B-spline / plynomial regression / model selection / non-linear / non-parametric |
Research Abstract |
非線形ノンパラメトリック成長曲線モデルを構築する際に、必要になると思われるノンパラメトリック平滑化法を開発した。より詳しくは以下の通りである。 非線形ノンパラメトリック平滑化に使われるモデルとしてBスプラインを挙げることができる。そのメリットとしては、1)計算量がほとんど線形回帰モデルと同等、2)直線から複雑な非線形まで表現できる、がある。たしかに、複雑な非線形構造を表現できることは大きな魅力ではあるが、現実的な問題としては、むしろ、全く傾向がない場合には余計な起伏を表現せずに定数直線を表現し、直線的な傾向があればまさに直線を表現することの方が後の解析に対して有用である。例えば、データを生成した真のモデルが直線である場合、データに適合するBスプラインは直線的な傾向をあらわすが、その推定された係数などから直線を想像するのは容易ではなく、直線を適合した場合の切片、傾きすら取得できない。それゆえ、Bスプラインと低次の多項式をうまく組み合わせた平滑化の手法が必要となる。申請者らは、この問題に対してモデル選択的なアプローチを利用した手法を提案し、真のモデルが定数直線および直線の場合について提案手法の振る舞いを数値実験的に調べた。その結果、我々の提案手法は、定数直線および直線に対して高い選択率を持っており、また、真のモデルが非線形である場合には低次の多項式モデルが選択される確率は非常に低かった。この傾向は、標本数が20および200において確認され、小標本および大標本において有効であることが示された。また、論文には低次の多項式とBスプラインで同様に利用可能な重み付き重回帰分析による生データの解析を行っており、ACEアルゴリズムを利用することによってセミパラメトリック重回帰分析に対しても有効な手法であることが示唆された。尚、この論文はCommunications in Statisticsに掲載予定である。
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Research Products
(1 results)