2001 Fiscal Year Annual Research Report
画材再現に適したボリュームベースのディジタルペイントシステムに関する研究
Project/Area Number |
13780239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
高木 佐恵子 和歌山大学, システム工学部, 助手 (60332772)
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Keywords | 絵画風画像 / ボリュメトリックモデリング / ボリュメトリックレイトレーシング / Kubelka-Munkモデル / 重ね塗り |
Research Abstract |
1.ボリュメトリックレイトレーシング法へのKubela-Munk理論の組み込みについて ボリュメトリックレイトレーシング法は1994年に発表され,従来のサーフェイスにおけるレイトレーシング法を,ボリュームの効果を含むように拡張したものである.色計算において加法混色を行っているため,顔料のような混濁物質層をもつ対象の表現には向いていない.そこで,印刷や繊維業界で一般的に利用されているKubela-Munkの二定数理論を組み込むことで,混濁物質の層の色計算を行うことを検討している.ボリュメトリックレイトレーシングでは,ボクセルごとにサンプリングして色が計算されるが,ボクセル1つまたはいくつかをまとめて,Kubelka-Munk理論における混濁層とみなし,ボリューム内の色の計算を行う.これにより,色鉛筆画などで多様される重ね塗り技法による効果をよりよく表現できるようになる.この研究成果について,国際会議と国内論文誌に投稿中である. 2.VolumePro^<TM>を利用したボリュメトリックレイトレーシングについて VolumeProは,1999年に発表されたボリュームレンダリング用PCIアクセラレータボードである.これは,一度ボード内に読み込まれたデータについて,さまざまな角度や断面をボリュームレイキャスティング法で対話的に表不可能なボードである.このレイキャスティング機能を組み合わせて使用することで,ボリュームレイトレーシング法を実現する方法について取り組んでいる.それとあわせて,紙のような薄い対象物は,VolumeProでの表示に適さない形状であるため,VolumeProを有効活用できるようなデータ構造について検討している.
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