2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13780273
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
宮尾 秀俊 信州大学, 工学部, 助手 (10239353)
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Keywords | オンライン手書き楽譜認識 / フリーマンコード / テンプレートマッチング |
Research Abstract |
オンライン楽譜認識を行うために次の2つの手法を開発した。 1.タブレット上にライトペンで書かれた筆記情報を等時間間隔でサンプリングし、その座標間の直線を0〜7の数値でコード化する(フリーマンコード化)。1ストロークのコード列を追跡し、コード相互間の形状特徴に基づき、端点、屈曲点、直線、曲線、閉区間のパーツに分類する。分類した各パーツの相対位置関係から、音楽記号の識別を行う。 2.上記の筆記情報を2次元の白黒画像として扱う。ストロークから得られた線図形に対して太線化、大きさの正規化を行い、あらかじめ用意しておいた標準テンプレート画像とテンプレートマッチングを行う。この結果、類似度の高い音楽記号を認識結果とする。 最終的には、上記2つの手法を組み合わせて1つの認識結果を出力する必要がある。手法1は、単純で閉区間を含むような記号に適し、手法2は線画的に複雑な記号に適していることが実験を通してわかっている。そこで、手法1の結果で音符記号が得られた場合には、その結果を採用し、それ以外は手法2の結果を採用することにした。 実験では、対象記号として、8分音符、4分音符、2分音符、全音符、8分休符、2分休符、全休符、シャープ、ナチュラル、フラット、タイ(スラー)の11種類の記号を用いた。各記号50パターンについて認識実験を行ったところ、全体で97.45%の認識率を得ることができた。今後は、更なる認識率の向上と対象記号の拡大を行うとともに、筆記者の癖の情報を有効に利用できる手法に改良していくつもりである。
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