2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13780381
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
江尻 晶 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (30249966)
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Keywords | プラズマ / 核融合 / 球状トカマク / 揺動 / 相関 / 可視光 / クロスビーム |
Research Abstract |
磁場閉じ込めプラズマ中の微細な構造を測定する手段として4ビーム相関法を考案し計算機実験、プラズマ測定によりその性能,特性を評価した。平成14年度は、可視発光揺動の測定システムを製作し4ビーム相関法の配位でTST-2球状トカマクプラズマを測定した。このシステムは2つの光学系を持ち、これらはプラズマ中で交差する視線を持つ。1方の光学系の焦点に1ch、他方の光学系の焦点に9chの光ファイバー(直径1mm)を配置し、PINホトダイオードで検出する。信号処理系はI/V変換器、高域フィルタ、増幅器で構成され、2-200kHzの帯域と1.75x10^7V/Aという高い感度と熱雑音に近い雑音レベルを実現した。 4ビーム相関法では、相関の角度依存性を測定することにより、相関長の長い方向(通常は磁力線の向き)を測定できると期待される。視線は、ある平面内に存在し、その平面がトロイダル方向となす角度φを変えて測定を行った。相関が最大となる角度は磁力線の向きに対応すると期待されるが、実際に得られた最大角度は、磁場配位から予想される角度と異なる。そこで、様々な場合を想定したモデル計算を行った結果、周辺部に比較的局在した発光揺動が存在し、磁力線に沿った相関長が比較的長い場合に、実験で得られた相関の振る舞いを説明できることがわかった。実際には、以下に示す6つをフリーパラメータとして、角度φ、交差する位置、交差しない視線間の距離を変えた約100点の相関に対してフィッテングを行った。得られたパラメータは、もっともらしい値であり、他の種類の測定結果とも矛盾しない。このモデルによりかなりよく実験結果を再現できるが、モデルと実験にはなお系統的な差が存在し、モデル、測定手法ともに改善の必要がある。
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Research Products
(1 results)