2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13780403
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊原 学 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (90270884)
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Keywords | 太陽電池 / 色素増感 / マルチレイヤ- / インピーダンス法 |
Research Abstract |
色素増感型太陽電池は、原料コストが安価で製造が容易であり、比較的高い変換効率を有することから、低コスト高効率太陽電池としての可能性が期待されている。しかし、増感色素として優れた性能を示すとされているルテニウム色素でも、シリコン等の半導体と比較すると光吸収波長領域が狭く、特に650nm以上の光をほとんど吸収することができない。今年度は光吸収過程の向上を目的として、「増感色素複合型太陽電池」を提案した。 ルテニウム色素、Pheophorbide 色素/TiO2膜を作成し、短絡電流の波長依存性を測定し、収集効率の波長依存性を求めた。ルテニウム色素作成過程で測定した光吸収特性と比較検討、さらに、単一色素を用いた太陽電池と比較して総合的に評価を行った結果、利用できる光吸収波長領域を広げることが可能であることを示した。 また、色素増感型太陽電池ではセル状態での各電荷移動過程の評価に関する報告はほとんどない。セルのどの電荷移動過程でどの程度効率の低下が起こっているのかを明確にすれば、より安定した効率の達成及び高効率化の指針となるものと期待される。そこでインピーダンス法に注目し、セルのインピーダンススペクトルから各電荷移動過程の評価を試みた。
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