2001 Fiscal Year Annual Research Report
突然変異誘発試験におけるマイクロプレート法の開発と大気中微粒子(PM2.5)への適用
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13780441
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka City Institute of Public Health and Environmental Sciences |
Principal Investigator |
船坂 邦弘 大阪市立環境科学研究所, 大気環境課, 研究員 (60291209)
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Keywords | マイクロプレート / umu試験 / 突然変異 / ニトロアレーン / 芳香族アミン / CPRG / 大気環境 / PM2.5 |
Research Abstract |
本研究の目的は、大気環境中に存在し、主要な発ガン性物質として疑われている種々のニトロアレーンや芳香族アミンに対して高感受性な菌株(Salmonella typhimuriumu NM3009及びNM2009)を用いてumu試験の高感度マイクロプレート化を試み、披検試料量を飛躍的に少量化することによってPM2.5など微量な環境試料への適用を目指すことである。本年度は、umu-マイクロプレート法の開発にあたり、陽性対照物質を用いて、(1)最適条件の検討、(2)再現性等の検討、(3)発色基質の改良および(4)代謝活性化手法の導入といった基礎的な要因の制御と手法の確立を試みた。試験方法に関しては、4NQOを用いて菌量・試料量・培養時間等について検討し、1-wellあたりの試料は4μl、菌液は96μl、培養は37℃、900rpmで2時間という手順が最適であると判断した。また、マイクロプレート化により量-反応曲線が簡易に得られ、発色基質として新たにCPRG(Chlorophenol red-β-galactopyranoside)を用いることにより、明瞭かつ再現性の良い結果となった。S9mixの導入については2AAを用いて検討し、従来のumu-試験管法と同様の含有量で適用可能であることを確認した。以上の結果からプロトコールを作成し、ニトロアレーンなど12の物質について試験を適用した。今後はPM2.5などの微量な環境試料への適用を目指しており、試料の前処理方法を中心に考察していく予定である。 なお、本年度の内容は第8回国際環境変異原学会において報告した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Y.Oda, K.Funasaka, M.Kitano, A.Nakama, T.Yoshikura: "Sensitive umu-microplate test system with Salmonella typhimurium NM3009 and NM2009 for the detection of nitroarenes and aromatic amines"Mutation Research. 483. S183 (2001)