2001 Fiscal Year Annual Research Report
スフィンゴ脂質生合成を律速するセリンパルミトイルトランスフェラーゼの活性発現機構
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13780488
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
生城 浩子 大阪医科大学, 医学部, 助手 (10280702)
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Keywords | スフィンゴ脂質 / PLP酵素 / タンパク質結晶化 / タンパク質立体構造解析 / 酵素反応機構解析 / 吸収スペクトル / 円二食性スペクトル / セリンパルミトイルトランスフェラーゼ |
Research Abstract |
結晶化に適した標品を得るため、大腸菌で大量発現させたセリンパルミトイルトランスフェラーゼ(SPT)の精製法を改良し、共雑タンパク質のより少ない精製酵素を得た。この精製酵素を用いることにより、酵素タンパク質の結晶化に成功し、再現性も良好である。現在、X線解析に適した良好な結晶を得るため、詳細な結晶化の条件検討を続けている。 本酵素の生化学的性質を明らかにする目的で、補酵素であるピリドキサールリン酸(PLP)に起因する吸収スペクトルを指標として分光学的解析を行った。SPTにおいて、補酵素PLPはタンパク質分子の265番目のリシン残基との間でシッフ塩基(intemal aldamine)を形成している。その分子構造は、吸収スペクトルにおいて330mmに吸収極大を示すenolimine型と420mmに吸収極大を不すketoenamine型の平衡状態にあることが分かった。pH滴定を行った結果、これら2つの吸収極大の強度に顕著な変化が観測されなかったことから、本酵素のシッフ塩基のpKa値は8.5以上である、ことが明らかになった。基質であるL-セリンをSPTに添加すると、基質濃度依存的に330mmの吸収極大が減少し、420nmの吸収極大が増加するのが観察され、セリンの解離定数Kdは約1.7mMと見積もられた。さらに、PLPに由来する波長領域の円二色性スペクトルを測定したところ、基質の結合による吸収極大の符号の逆転が観察された。これは基質分子のアミノ基と補酵素PLPとの間でのexternal aldimine形成を示唆するものである。以上の結果から、酵素への基質の結合によって酵素反応の第一段階であるアミノ基転位反応が進行することが実験的に確かめられ、本酵素の触媒機構の一端が明かとなった。
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[Publications] Ikushiro H.: "A Water-Soluble Homodimeric Serine Palmitoyltransferase from Sphingomonas paucimobilis EY2395^T Strain : Purification, Characterization, Cloning, and Overproduction"The Journal of Biological Chemistry. 276(21). 18249-18256 (2001)
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[Publications] Kominami S.: "The Rate-determinaning Step in P450 C21-catalyzing Reactions in a Membrane-reconstituted System"The Journal of Biological Chemistry. 276(14). 10753-10758 (2001)