2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13780517
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
宮武 秀行 理化学研究所, 理論構造生物学研究室, 研究員 (50291935)
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Keywords | センサーキナーゼ / 転写制御因子 / 2成分系 |
Research Abstract |
高度好熱菌Thernas thermophilus HB8の2成分系による環境感知・応答機構をX-線結晶構造解析の手法で解明するため、HB8の全ゲノムDNAデータベースを解読した。その結果、11種類のセンサーキナーゼと、13種類の転写制御因子が見つかった。センサーキナーゼについては7種類、転写制御因子については10種類についてそれぞれ発現用プラスミドを構築した。センサーキナーゼについてはすべてが膜タンパク質であるために発現・精製は困難であったが、そのうち1つのタンパク質について可溶化剤を利用して精製することができた。 可溶化剤については、β-オクチルグルコシドを利用して、大腸菌を破砕して得られた沈殿から目的試料を含む上清をえた。これを、90℃で30分加熱することによって夾雑タンパク質を取り除き、更に強陰イオン交換かラムで目的タンパク質を精製した。得られた試料については、MALDI-TOF MASSを用いて分子量を確認した。このタンパク質の機能については、類似性検索の結果、浸透圧を感知するセンサーであることが強く示唆される結果を得た。現在、この試料の構造解析可能な単結晶を調製するための条件を検討している。 転写制御因子については、現在までに7種類の精製試料を得ることができた。それぞれの試料について、結晶化のための十分な量・精製度が得られており、現在、単結晶調製のための条件を検討している。このうちの1つについて、精製されたセンサーキナーゼと対を成すものも含まれているので、今後はセンサーキナーゼ・転写制御因子複合体の単結晶調製も試みる予定である。
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