2001 Fiscal Year Annual Research Report
リピート構造をもつ酸素が糖鎖上を解離せずに移動するメカニズム
Project/Area Number |
13780537
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
小松 英幸 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (90253567)
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Keywords | グルコシルトランスフェラーゼ / α-1, 3グルカン / デキストラン / リピート構造 / 酵素 / 糖鎖 |
Research Abstract |
口腔連鎖球菌Streptococcus Sobrinus由来α-1,3 glucosy ltransferase(GTF)はデキストラン鎖上に蔗糖のグルコースをα-1,3結合で転移し、多数の分岐鎖を伸ばし歯垢成分の不溶性のα-1,3グルカンを合成する。その動的メカニズムの解明が本研究の目的である. 1.酵素反応速度論 GTFは酵素反応中にデキストラン鎖から解離しないのかを分子活性とデキストランヘの親和性から調べた.分子活性(20S^<-1>)とGTFのデキストランヘの結合定数(10^<-8>M)を比較すると,デキストランとGTFは酵素反応中に解離しないと考えられる. 2.生成分岐デキストランの分子量測定システムの構築 GTFがデキストランから解離せずに分岐鎖を形成していれば、反応初期には酵素分子数分のデキストラン分子のみが高分子量となるが、結合解離を繰り返しながら分岐鎖を形成すれば全デキストラン分子の分子量が一様に増加する。これを調べるためにGTF反応生成物である多糖の分子量変化測定のための高速液体クロマトグラフィーシステムを構築した.GTFの多糖生成物は難水溶性であるため,カラムと溶媒条件の検討が必要であった.また,糖の定量とクロマトデータの精密解析にはそれぞれ示差屈折計とクロマトデータ処理装置を用いた.今後,このシステムを用いてGTF反応生成物の分子量増加の時間経過を調べる予定である. 3.リピート回数の異なる欠損変異体の作製 以前の研究よりデキストラン結合部位のリピート回数と親和性に相関があるとわかっている.リピート構造が"解離をせずに移動すること"にどのような寄与をしているのかを調べる目的でリピート回数の異なる欠損変異体の作製を行っている.リピート回数を少なくした5種の欠損変異体(1から5回リピートを持つGTF)の発現プラスミドの構築を行い,そのうち2つは精製酵素を得た.
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