2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13780586
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
布施 直之 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (80321983)
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Keywords | ショウジョウバエ / 神経幹細胞 / 非対称分裂 / スクリーニング |
Research Abstract |
ショウジョウバエ神経幹細胞の非対称分裂の素過程を明らかにするために、神経幹細胞の分裂に異常が起こる突然変異をスクリーニングし、その表現型をクラス分けすることを試みた。 ethylmethanesulphonateを変異原として用いて、点突然変異を誘導し、X染色体に連鎖した劣性致死変異系統を作製した。神経幹細胞の分裂期にbasalcortexに局在するMirandaを指標に、劣性致死の胚における神経幹細胞の分裂を観察することによって、スクリーニングを行った。 2100系統中6系統で、神経幹細胞の非対称分裂にさまざまな異常が観察された。f205系統はMirandaの局在に異常を示した。f33、h347、i343の3系統では、Mirandaの局在は正常だが、分裂方向がランダムに配置していた。一方、e92系統では、神経幹細胞の分裂方向とMirandaの局在方向の両方に異常を示した。f261系統では、e92系統の表現型に加えてさらに、幹細胞が同じ大きさの娘細胞に等分裂した。以上の結果は、神経幹細胞の分裂において、Mirandaの局在、細胞分裂の方向、娘細胞の大きさが、独立のメカニズムで調節されていることを示唆している。 現在、f261系統の表現型に注目し、神経幹細胞が大きさの異なる2つの娘細胞に分裂するメカニズムの解明を試みている。
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