2001 Fiscal Year Annual Research Report
機能的電気刺激システムのための頭部動作を用いた制御命令入力装置に関する研究
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13780688
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
比嘉 広樹 琉球大学, 工学部, 助手 (60295300)
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Keywords | 機能的電気刺激(FES) / 制御命令入力 / ジャイロセンサ / ニューラルネットワーク |
Research Abstract |
機能的電気刺激(FES)システムの制御命令入力装置として,ジャイロを用いて頭部動作を検出する手法を検討しているが,その手法で検出される角度には誤差が生じていた.そこで,今回制御命令入力装置にニューラルネットワーク(NN)を適用し,画像解析により得られた頭部の角度データを教師信号とした学習を行なわせた.作成したNNは3層パーセプトロン型とし,結合荷重の学習には誤差逆伝播法を用いた.被験者は健常者1名(男性,年齢23歳)とした. 実験では,まずジャイロによる頭部動作の計測とその画像計測を行なった.その後,今年度の補助金にて購入した画像解析ソフトWINanalyzeを用いて,画像解析を行ない,頭部の角度データを求めた.次に,計測されたジャイロの検出角度を入力信号,画像解析により得られた頭部の角度データを教師信号として,NNの学習を行ない結合荷重を算出した.そして,制御命令入力装置の操作性を評価するため,その結合荷重を用いて,頭部動作によって生成される制御信号を目標信号(正弦波と折線波)に追従させる実験を行なった. 実験の結果,目標信号と制御信号の平均誤差を求めると,目標信号が正弦波の場合には24.9%の誤差が低減された.また折線波の場合において,平坦部のみの平均誤差を求めると,51.2%の誤差の低減が確認された.この結果から,制御命令入力装置にNNを適用することにより動作の保持が行ないやすいことを示唆していると考えられる.FESによる上肢の動作再建では,一連の動作中に必ず動作保持を行なう必要が生じ,いかに動作が保持できるかが重要となってくる.このような観点からも,ニューラルネットワークを用いることはFESシステムの制御命令入力装置の操作性の向上につながり,有効であると考えられる.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 比嘉広樹, 山城嘉樹, 仲村郁夫, 星宮望, 半田康延: "機能的電気刺激システムのための新しい制御命令入力装置に関する検討〜第2報:ニューラルネットワークを用いた制御命令入力法の改善〜"電子情報通信学会技術研究報告 ヒューマン情報処理研究会. HIP2001-78. 1-6 (2002)