2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13835003
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
奥村 幸久 信州大学, 工学部, 助教授 (40243042)
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Keywords | リポソーム固定化 / 修飾高分子ゲル担体 / ジスルフィド結合 / アビジン-ビオチン相互作用 / 巨大リポソーム調製 / 電場利用法 / 脂質溶液注入法 / 疎水性膜アンカー |
Research Abstract |
1.リポソームの担体への固定・複合化.ジスルフィド結合を介して高分子ゲルビーズへ疎水性基を導入してリポソーム膜へのアンカーとしたリポソーム担持システムについて,その吸着・脱着効率の向上,内包物質の保持効率を向上などをめざして検討をおこない,以下の成果を得た. (1)吸着時の諸条件,特に温度が吸着に与える影響について明らかにし,吸着効率向上のための基礎的知見を得た. (2)疎水性アンカー構造の最適化により,アンカー挿入によるリポソーム脂質2分子膜への障害を低減し内包物質の保持効率を向上させるため,従来の直鎖アルキル基に換えて,リポソーム膜への適合性がより高いと予想されたコレステロール構造をアンカーとした修飾ゲルを初めて作製し,その挙動を明らかにした. (3)ジスルフィド結合以外のリンクの可能性を探るため,アビジン-ビオチン間の特異的相互作用を利用する系を作製した. 2.巨大リポソーム調製法の開発・改良.人工細胞の構築に利用しうる巨大リポソームの新しい調製方法を開発するため検討をおこない,以下の成果を得た. (1)電場利用法について独自の検討をおこない,脂質の付着方法について新しい知見を得た.これにより電場利用法においては従来考えられていたよりも自由度の高い装置設計が可能であることが明らかとなり,これまでにない方向への当該方法の大幅な改良の可能性を示した. (2)脂質溶液注入法にによる巨大リポソームの形成過程について詳細を明らかにし,同法の改良への手がかりとなる知見を得た.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nobuhiro Morone: "Mobility of Poly(ethylene oxide) Segments on Surface of Lecithin Liposomes"J. Bioact. Compatible Polym.. 16. 194-206 (2001)
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[Publications] Nobuhiro Morone: "Modification of Phosphatidylcholine Liposomes with Poly(ethylene oxide)-Substituted Lipids"J. Bioact. Compatible Polym.. 16. 167-193 (2001)