2003 Fiscal Year Annual Research Report

多孔質シリコン層と複合化した有機・無機モノリシックELディスプレイの研究

Research Project

Project/Area Number	13835006
Research Institution	Kanazawa Institute of Technology
Principal Investigator	三上明義金沢工業大学, 工学部, 教授 (70319036)
Keywords	エレクトロルミネッセンス / 有機EL / 多孔質シリコン / ディスプレイ / 有機無機複合材料 / モノリシック / 光取出し効率 / フレネル理論
Research Abstract	昨年度の研究成果を更に発展させるため、本年度は有機・無機モノリシックEL素子について、実用レベルの高効率化およびカラー化の実現を目指した。基本となる多孔質シリコン層(PS)の作製方法は、既に昨年度までにほぼ確立しており、本年度はその再現性を含めて、(1)高色純度青色ELの構造設計、(2)色変換技術を利用した光学設計を重点的に検討した。 (1)昨年度に考案した高分子/低分子複合構成(PS/PVK/Bu-PBD/Alq_3)を基本とし、更にホール輸送性蛍光色素であるα-NPDを発光層に加えた新規EL構造を提案した。積層設計とホール注入効率の改善効果により、視感効率3.7-1m/W、外部量子効率5.1%、色度座標(0.15,0.09)を示し、色純度に優れた青色ELとして世界最高レベルの青色発光が得られた。同様にして、緑色5.5%、白色4.1%、赤色1.7%の量子効率のEL素子が得られ、高効率な3原色および白色発光を示す複合型有機EL素子の基本構造とその作製技術を示すことができた。 (2)フレネル理論をベースとして昨年度に開発した光学解析ツールを利用し、独自の横結合型色変換方式有機EL構造を考案した(特許出願済み)。薄膜内で失活する横伝播光を色変換蛍光色素に移動させる方法であり、上述の青色ELと組合わせた結果、理論限界(5%)を超える量子効率7.0%の白色発光が得られた。以上、最終年度の成果は(1)これまで困難であった高色純度青色ELで理論限界に近い高効率を示した。(2)独自の色変換構造の採用によりディスプレイとしての更なる高効率化を可能にする技術を提示できたことである。本研究の申請範囲外を含めて、更なる今後の課題として、(1)PS製造技術の簡略化、(2)高効率赤色ELの開発、(3)発光寿命・安定性の改善が挙げられる。

Research Products

(7 results)

All Other

All Publications (7 results)

[Publications] A.Mikami, T.Tsubokawa: "Efficient color and white-light emitting organic electroluminescent devices with dye-dispersed polymer on plastic substrate"Proceedings of 4^<th>-Intern. Conference on Electroluminescence of Molecular materials and Related Phenomena. 67-68 (2003)
[Publications] A.Mikami, A.Okada, T.Tsubokawa: "High efficiency white-light emitting organic electroluminescent devices based on new color-mixing technique"Proceedings of 10th International Display Workshop. 1293-1296 (2003)
[Publications] S.Tokunaga, A.Mikami: "Improvement of electroluminescent properties by rf-sputtered SiN :Ta, Zr insulating Layers"Proceedings of the 10th International Display Workshop. 1169-1172 (2003)
[Publications] 岡田暁彦, 坪川哲郎, 三上明義: "新規な色変換方式(SCM)を用いた白色発光有機EL素子"第63回応用物理学会学術講演会予稿集. 第3分冊. 1198 (2003)
[Publications] 三上明義: "有機ELディスプレイの高効率化技術"第12回高分子学会ポリマー材料フォーラム予稿集. 125-126 (2003)
[Publications] 岡田暁彦, 坪川哲郎, 三上明義: "薄膜モード光を利用した色変換型白色発光有機EL素子"電子情報通信学会電子ディスプレイ研究会技術研究報告. EID03-58. 1-4 (2003)
[Publications] 三上明義, 他: "有磯ELディスプレイにおける高輝度・高効率・長寿命化技術第2章有機EL素子における光取り出し効率とその向上技術"(株)技術情報協会. 230 (2003)

2003 Fiscal Year Annual Research Report

多孔質シリコン層と複合化した有機・無機モノリシックELディスプレイの研究

Principal Investigator

三上 明義 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70319036)

Research Products

[Publications] A.Mikami, T.Tsubokawa: "Efficient color and white-light emitting organic electroluminescent devices with dye-dispersed polymer on plastic substrate"Proceedings of 4^<th>-Intern. Conference on Electroluminescence of Molecular materials and Related Phenomena. 67-68 (2003)

[Publications] A.Mikami, A.Okada, T.Tsubokawa: "High efficiency white-light emitting organic electroluminescent devices based on new color-mixing technique"Proceedings of 10th International Display Workshop. 1293-1296 (2003)

[Publications] S.Tokunaga, A.Mikami: "Improvement of electroluminescent properties by rf-sputtered SiN :Ta, Zr insulating Layers"Proceedings of the 10th International Display Workshop. 1169-1172 (2003)

[Publications] 岡田暁彦, 坪川哲郎, 三上明義: "新規な色変換方式(SCM)を用いた白色発光有機EL素子"第63回応用物理学会学術講演会予稿集. 第3分冊. 1198 (2003)

[Publications] 三上明義: "有機ELディスプレイの高効率化技術"第12回高分子学会ポリマー材料フォーラム予稿集. 125-126 (2003)

[Publications] 岡田暁彦, 坪川哲郎, 三上明義: "薄膜モード光を利用した色変換型白色発光有機EL素子"電子情報通信学会 電子ディスプレイ研究会技術研究報告. EID03-58. 1-4 (2003)

[Publications] 三上明義, 他: "有磯ELディスプレイにおける高輝度・高効率・長寿命化技術 第2章有機EL素子における光取り出し効率とその向上技術"(株)技術情報協会. 230 (2003)

三上明義金沢工業大学, 工学部, 教授 (70319036)

[Publications] 岡田暁彦, 坪川哲郎, 三上明義: "薄膜モード光を利用した色変換型白色発光有機EL素子"電子情報通信学会電子ディスプレイ研究会技術研究報告. EID03-58. 1-4 (2003)

[Publications] 三上明義, 他: "有磯ELディスプレイにおける高輝度・高効率・長寿命化技術第2章有機EL素子における光取り出し効率とその向上技術"(株)技術情報協会. 230 (2003)