2001 Fiscal Year Annual Research Report
アブラヤシ廃棄物の物質フローの解析と材料変換技術の開発
Project/Area Number |
13836005
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川井 秀一 京都大学, 木質科学研究所, 教授 (00135609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 隆司 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (80201200)
畑 俊充 京都大学, 木質科学研究所, 助手 (10243099)
矢野 浩之 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (80192392)
くわ原 正章 秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 教授 (40035978)
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Keywords | 木質系廃棄物 / アブラヤシ / 物質フロー / 材料 / バイオマスエネルギー / 糖 |
Research Abstract |
1.オイルパーム廃棄物のマテリアルフローの解析 アブラヤシの植物繊維資源としては、植林地に残されるトランクおよびフロンド、油搾出工場で排出される空果房(EFB)が存在する。インドネシアジャワ島ならびに半島マレーシアについて、それぞれ一つのオイルパーム植栽地および油搾出工場を閉鎖係ケーススタディモデルに選び、マテリアルフローを調査した。 現在、これらの資源はほとんど未利用であるが、植栽地ならびに油搾出工場のマテリアルフローを検討すると、トランクおよびフロンドは林地にコンポストとして還元し、EFBのみを利用の対象とするほうが合理的である。 2.オイルパーム廃棄物のリサイクル利用技術の開発 1)オイルパームEFBを用いた配向性中密度ファイバーボード(MDF)の製造技術の開発 植物長繊維配向装置を新たに開発し、これをEFB繊維に適用して、配向性中密度ファイバーボードの製造を試みた。その結果、平均配向角は20度以下に達し、イソシアネート樹脂接着剤を添加した密度800kg/m^3のMDFの配向方向曲げ強度は53MPa、曲げヤング率は3.7GPaの値が得られた。 2)オイルパームフロンドセメントボードの製造技術の開発 フロンドのセメント硬化阻害性を調べ、硬化促進剤を添加しない場合には、水和反応が著しく遅れ、常法ではボード強度が十分発現しないこと、一方、促進剤としてMgCl_2を5〜8%添加することによって、これが改善されることを明らかにした。他方、MgCl_2添加量の増加に伴い、寸法安定性が低下する。 オイルパームフロンドセメントボードの製造に新たに開発した二酸化炭素養生法を適用した。その結果、硬化促進剤無添加の製造条件下で強度・寸法安定性共に優れたボードが製造でき、迅速硬化が可能であるために、著しい生産性の向上をもたらすことが判明した。
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Research Products
(1 results)