2002 Fiscal Year Annual Research Report
電子蓄積リング型高輝度X線発生装置の利用とさらなるダウンサイジング
Project/Area Number |
13852007
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山田 廣成 立命館大学, 理工学部, 教授 (10268162)
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Keywords | 世界最小シンクロトロン / 新型高輝度光源MIRRORCLE / コヒーレンス / エネルギー干渉イメージング / 放射光 / 高精度被破壊検査 / 医療用イメージング / 光蓄積リング型レーザー |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画に基づきそれぞれの項目をサマリーする。 1)MIRRORCLE-6Xの開発:6MeVシンクロトロン本体を製作完了。磁場分布の計測完了。理想的な磁場の発生を確認。外径0.6mのシンクロトロン設計・製作・磁場測定完了。永久磁石による補正は、シミュレーションどおりであった。パータベータの製作、加速空洞へ10kWパワー投入を完了した。 2)MIRRORCLE-20を用いたX線実験 a)コヒーレントX線の発生:トランジション放射用積層ターゲットをスパッター蒸着装置で製作。SiとAlを積層して後Siを部分的に融解する方法であるが、まだ理想的な物の製作に成功していない。実験では、明らかに軟X線成分の増加が見られた。 b)位相コントラストイメージング:位相コントラストイメージは、資料とフィルム間を1.2mにしたとき最も鮮明な像を撮像できた。一方、密着撮像でエッジの強調される新しいイメージングが明らかになり、定量的な研究を行った。これは、今後の利用展開に期待を持たせる。 c)X線顕微鏡:新型光源の光原点を3μmまで絞ることに成功。4倍の拡大像まで確認。空間分解能は1μm以下であった。 3)MIRRORCLE-20による高輝度遠赤外線の発生:真空度を1桁以上改良することにより、ビーム寿命を100msまで延ばすことに成功し、結果遠赤外線強度は、平均1Wを記録した。4極永久磁石無しで入射をするための、磁場分布の改造に成功した。しかしながら、ミラーの挿入は、次年度となった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Yamada: "Novel X-ray Source based on a tabletop synchrotron and its unique features"Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B. 199. 509-516 (2003)
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[Publications] 山田廣成: "卓上型シンクロトロンの"みらくる"の医学利用"日本レーザー医学会誌. 23(3). 151-151 (2002)
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[Publications] 山田廣成, 平井暢, 園田幸史, 鷹繁貴之, 牧進也, 長谷川大祐, 栗林勝, 兵藤一行, 松本政夫: "卓上型シンクロトロン"みらく"を用いたX線イメージング"日本写真学会誌. 65(7). 452-458 (2002)