2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13853004
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
喜多村 昇 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50134838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石坂 昌司 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80311520)
坪井 泰之 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00283698)
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Keywords | 液 / 液界面 / マイクロチャンネル / 全反射蛍光 / 光化学 / 光ダイナミクス / 微小油滴 / エマルション / マイクロ分析化学 |
Research Abstract |
単一微小油滴の化学の展開:顕微鏡下においてトリエチルアミン(TEA)水溶液に集光した1064nmの赤外レーザー光を照射することにより、光熱誘起相分離を通して単一微小TEA油滴を生成させるとともに、これをレーザー捕捉しながらラマン計測した。ラマン計測から、生成油滴はTEAから成ることを明らかにした。また、TEA水溶液中にp-クロロフェノール(CP)を添加した場合、レーザー照射によるTEA油滴生成に伴ってCPが溶液中から油滴中に抽出・濃縮されることをラマン計測から示した。バルク系におけるCPのTEA/水間の分配係数は〜5であるのに対し、単一TEA油滴(直径〜15μm)/溶液系における分配係数は〜21となり、単一微小油滴系においては抽出・濃縮率が高くなることを明らかにし、微小液/液界面における分配・抽出の特徴を解明することができた。 マイクロチップ化学の展開:マイクロ電極を集積化したポリマー基板マイクロチャンネルチップを用いたピレンの電解シアノ化反応の特徴を明らかにした。バルク系におけるピレンの電解反応においてはモノシアノ体の他にジシアノ体が得られるのに対し、マイクロチップ中においてはモノシアノ体がほぼ選択的に得られることを示した。また、マイクロチャンネル中における油/水界面を利用した電解シアノ化にも成功した。バルク系においては生成物も電解されるが、マイクロチップ中においては溶液の流れに沿った電解反応が進行するため、生成物に選択性が現れることを明らかにした。
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Research Products
(6 results)