2001 Fiscal Year Annual Research Report
もの・人・文化・技術の流動性をふまえた都市の倫理学の構築
Project/Area Number |
13871004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
木村 競 茨城大学, 教育学部, 助教授 (70241734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 宏典 茨城大学, 人文学部, 助教授 (90272103)
神子 直之 茨城大学, 工学部, 助教授 (70251345)
小林 久 茨城大学, 農学部, 助教授 (80292481)
君塚 淳一 茨城大学, 教育学部, 助教授 (60259588)
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Keywords | 都市 / 共同性 / 資源利用 / 環境保全 / 記憶 / 想起 / 表現 |
Research Abstract |
本年度は各自が以下の内容について分担して研究を行った。木村は、都市社会学・コミュニティ論を中心に文献の収集と検討を行って共同体の倫理意識を支える諸要因を探るとともに、横浜・みなとみらい地区、東京・水道橋地区の文化施設を中心とした都市空間の再構築の実態調査を行った。小林は、急激な経済発展が進んでいる中国上海から南京周辺の農村を概査して、農村の都市化、都市指向型農業の拡大、農業・農村生活の外部資源依存への傾斜などの状況を確認し、都市化にともなう農村の資源利用の変容の分析の展望を得た。神子は、都市環境の保全について、一般市民による環境保全の関心動向と、環境水質データ取得に関する技術レベルの調査を行い、環境保全への関心が高くとも科学的知識は必ずしも十分でないこと、一般市民によるデータ取得は1〜2回の指導では困難であることを確認した。石井は、社会心理学の視点から、都市においてあらたな共同性が創出・再編される現場に注目し、ハワイ・ホノルルにおける沖縄系二世を軸としたいくつかの結合を研究対象として、それぞれの集まりの場に堆積する重層的な記憶を辿るとともに、それらの想起のダイナミズムについて考察した。君塚は、文化の記憶の再編集という視点から、都市ニューヨークにおけるユダヤ系移民の歴史が、現代ユダヤ系アメリカ小説にいかに表現されうるのかを、現代ユダヤ系アメリカ作家(Paul Auster)の作品を題材に、歴史的検証をふまえて探る研究を行った。
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