2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13871015
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
松村 多美恵 茨城大学, 教育学部, 教授 (70091866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大原 利江 茨城大学, 教育学部, 助手 (70323194)
木村 競 茨城大学, 教育学部, 教授 (70241734)
数井 みゆき 茨城大学, 教育学部, 助教授 (20282270)
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Keywords | 密室育児 / 子育て支援の有無 / 孤立化 / 育児不安 / サポート |
Research Abstract |
14年度には、水戸市における育児の実態調査という形態をとり、密室育児・密着子育てについてのアンケート調査を行った。約1000部を配布し、現在も一部、回収中である。このアンケートの中では、どのようなときに密室育児・密着子育てをしているのかを選択肢の中から母親に選んでもらうことの他、その時間的長さも尋ねている。特に、密室育児・密着子育てについては、毎日の生活実感の中からの母親による定義を模索している。 さらに、現在の育児環境がこのような育児意識にどのように関連しているのかを探るために、居住地における育児支援や保育、一時預かりなどについての現況と希望について調査している。加えて、育児ストレスや育児不安の指標を取り入れて、このような生活環境全体が織り成す心理環境的な育児状態を明らかにしようとしている。また、もともと地元にいる人なのか、あるいは、夫の転勤などで来た人なのかなども変数として入れている。新しい土地で新たに子育てに取り組む母親が、孤立しやすいことから、そのような居住年月や転入の情報も取り入れた。 予備的分析からは、家庭で専従で子育てに当たっている母親も、あるいは、保育所に子どもをあずけて仕事をしている母親も、それぞれがかなりのストレスを抱え込んでいる様子が覗える。密室育児に関しては、自分の調子が悪いときなどにどうしようもなくなるということで、とくに、密室化を感じているようであった。また、1日中子どもと二人きりで過ごすときに密室化をことさら、感じるということは、他の先行研究とも同様の傾向を示しているようである。 15年度は、回収が終わり次第、本格的な総合分析に取りかかる予定である。
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Research Products
(1 results)