2001 Fiscal Year Annual Research Report
異文化圏の子どもたちへのソーシャルサポートに関する現象哲学的研究
Project/Area Number |
13871021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tokyo University of Social Welfare |
Principal Investigator |
石川 清子 東京福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (80326983)
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Keywords | 異文化適応 / 家族間の関わり / アイデンティティー / ソーシャルサポート / 現象哲学的分析法 / 質的研究 |
Research Abstract |
平成13年度研究実施結果 研究初年度の主な活動は家庭・保育園に於ける子どもと他者との関わり方に関するデータ収集であったが、被験者の都合により家庭内のデータ収集は取りやめになった。そのため、家族の内面的なデータを大学に於ける活動によって、兄弟・親子関係、他の家族との関係に焦点を置く質的調査によって多角的にカバーする事を目的とした。 1.A保育園に通う外国籍を持つ児童・その両親・兄弟の計4家族(ターゲットグループ)・片親が外国人の4家族(サブグループ)を被験者として選んだ。 2.ターゲットグループの児童に対し、発達検査、およぴ日本語修得レベルを評価した。 3.第一回の父母のインタビューを保育園にて実施し(4人×1時間=4時間)、更に、保育園の親子の会における家族の相互作用の観察を実施した(4家族×1時間×2回=8時間)。 4.被験者の8家族に対し、家族の日常生活・しつけ観を見る質問紙の回答を得た。 5.保育園での相互作用観察は計画通り(4人×1時間×10=40時間)実施した。特に、登園時の活動(4人×1時間=4時間)・午前中の活動(4人×1時間=4時間)・帰りの活動(4人×1時間=4時間)・自由遊び時の児童同士の関わりの観察(4人×1時間×10=40時間)をターゲットグループ児童に対して実施した。また、3人の保育者についてグループインタビューを1時間実施した。 6.対象者家族に対するソーシャルサポート・プログラムを作成した。父母への日本語サポート・家族間の絆作りは必要であるが、日本経済の不景気により、被験者の家族の帰国、および両親が労働に赴くようになり、今後の重要な課題となった。しかし、大学のソーシャルサポート活動に参加する家族に限り、家族関係を円滑にする事を目的とした介入を実施した。対象児と親・兄弟との関わり方の観察、A保育園の日本人家族を交えての文化交流を外国人家族へのソーシャルサポート・プログラムとして9月以降毎月2回実施した(6ヶ月×2時間×2回=24時間)。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 石川清子: "異文化社会に於ける日本人家族間の関わり方:母親の自尊感情と子どもの学習意欲"発達心理学会第13回大会発表論文集. 118 (2002)
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[Publications] Kiyoko Ishikawa: "Pedagogy in Social Welfare : Importance of Child Support System as Human relationships"The 21^<st> Michigan Phenomenological Study. 21. 115-120 (2001)