2002 Fiscal Year Annual Research Report
「貧困と法」に関する国際開発協力学における実証および理論的研究の発展の可能性
Project/Area Number |
13872004
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 安信 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (90313981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 幸男 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 教授 (40180004)
大濱 裕 日本福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (00233247)
四本 健二 名古屋経済大学, 法学部, 助教授 (00329848)
久保田 隆 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 助教授 (50311709)
安田 信之 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (00242884)
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Keywords | 貧困 / 法 / 貧困と法 / 発展途上国 / 第三世界 |
Research Abstract |
2001年7月に最終修正した研究計画に則って研究を進め、研究分担者の個別研究とは別に約一ヶ月半に一度のペースで公開の研究報告会を開催してきた。この報告会では研究分担者の他に、関係分野の専門家を報告者及び参加者として招聘しているが、これが現在の研究の軸となっている。2001年6月から2002年2月までの間に計10回の報告会を開催しているが、そこでの報告及び質疑応答・議論はすべて議事録化し、インターネット上に公開している。http://info.k-server.org/ 研究会での議論は、大きく二つに分かれる。一つは「貧困」という概念とそれを取り巻く学界状況について理論的確認を批判的に行うことである。そしてもう一つは、実際の事例から導かれる「貧困」概念を洗い出し、理論状況とのギャップを明確化し、研究会としての提言につなげることである。 また、研究会開催と並行して、各研究分担者は論文発表や学会報告等を活発に行い、目に見える形で業績を残してきた。本研究は学際的かつ実際的な強い問題意識に基づき、既存の社会科学における理論の問題点の分析と世界各地における実際の貧困状況と法的問題との関連について、模索的に理論構築に努めることに終始してきた。研究会開催にあたって関係分野の専門家を招聘し、参加資格を問わない公開研究会を開催してきたのもこのような目的意識から必然的に導かれる手法であった。 以上のように、本研究会は理論と事例研究という二本柱について計10回の研究会を開催し、既存の学術分野の領域に対して挑戦的な提案と活発な議論を展開してきた。近く研究会における議論及び各研究者の関連する研究について擦りあわせを行い、一冊の包括的な報告書として出版する予定である。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] 安田信之: "アジア的なるものについて -アジアの人権・権利概念理解の前提として-"北大法学論集. 52巻2号. 605-640 (2001)
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[Publications] 櫻井龍彦: "開発と災害伝承のなかの竜"アジア遊学. No.28. 59-68 (2001)
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[Publications] 久保田隆: "電子資金決済:変革の法的「死角」"月刊金融ジャーナル. No.42(6). 104-107 (2001)
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[Publications] 山本哲史: "難民保護の方法論転換-国連難民高等弁務官事務所の難民流出予防活動"国際開発ジャーナル. No.21. 149-166 (2002)
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[Publications] 津田幸男: "英語が国際共通語でいいのか?-言語環境学の確立に向けて"筑波大学外国語センター 外国語教育論集. No.24. 205-220 (2002)
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[Publications] 佐藤安信: "ベトナムのADR最新事情(1)-(7)"JCAジャーナル(2002年10月号〜2003年4月号). 49巻10号〜50巻4号.
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[Publications] 野田真里, 西川潤: "仏教・開発(かいほつ)・NGO:タイ開発(かいほつ)僧に学ぶ共生の智慧"新評論. 314 (2001)
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[Publications] 菅原鈴香: "「貧困」、「法」、「文化」貧困層の正義へのアクセス伸長を目指して"国際協力事業団国際協力総合研修所. 60 (2003)
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[Publications] 佐藤安信: "小林昌之・今泉慎也編『アジア諸国の紛争処理制度』、第4章"日本貿易振興会アジア経済研究所. 308 (2003)