2001 Fiscal Year Annual Research Report
塑性変形限界を利用した4GPa級非磁性ピストンシリンダー型高圧装置の試作
Project/Area Number |
13874041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上床 美也 東京大学, 物性研究所, 助教授 (40213524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 多美子 東京大学, 物性研究所, 助手 (70174373)
東堂 栄 東京大学, 物性研究所, 助手 (10114571)
小坂 昌史 埼玉大学, 理学部, 助手 (20302507)
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Keywords | 圧力発生装置 / ピストンシリンダー / CuBe合金 / NiCrAl合金 |
Research Abstract |
圧力を発生させると材料に応力が加わる。応力の大きさとともに材料は弾性域、塑性域を経て破壊へと進む。この塑性域広い物質が金を代表とする柔らかい金属である。また、硬い物質は弾性域が大きく塑性域が小さい。圧力容器を設計および作製する場合は、容器の破壊が進まないように常に弾性域で使用する嬰を念頭においている。しかし塑性変形を利用すると2.5GPa程度の圧力を発生させても壊れないシリンダーが偶に出現する。塑性変形された材料は、再度同じ圧力を加えても変形および破壊は起こらない。この事を利用し、上手に材料を選び根気良く加圧を繰り返す事により3GPa以上発生できるピストンシリンダー型圧力発生装置を作る事ができる。本研究では、非磁性合金CuBeを用い塑性変形を利用した4GPa程度発生できる極低混磁化測定用非磁性ピストンシリンダー型圧力装置の開発を目的とする。 当初、CuBe合金を用いた4GPa級圧カセルの開発を目的としたが、最近NfCrA1合金を用いることにより、塑惟変形を利用せず3.5GPa程度まで圧力発生ができることが明らかになった。したがって、新材料であるNiCrAl合金を用いて5GPa級圧力発生装置の作成を試みた。圧カセルはCuBe合金の中にNiCrAl合金を圧嵌めしたハイブリッド構造とした。現在弾性域を利用することにより4GPaまで、発生させることに成功したポこのとき用いたシリンダーは外形24mmφ内径5mmφであった。さらにこの含金を用いたときの圧カ発生効率が約80%程度であることが明らかになった。 現在、塑性域を利用し、5GPa程度まで発生できる圧力容器に仕上げている最中である。
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