2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13874102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
飯田 滋 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (30012777)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 雅彦 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教授 (00142703)
寺田 理枝 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (30137799)
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Keywords | イネ / 易異性変異 / ヴィレセント変異 / トランスポゾン / ゲノム動態 / 斑入り模様 / 体細胞変異 / 遺伝子発現制御 |
Research Abstract |
最近のゲノム解析の進展などにより単子葉植物のモデル植物として重要視されているイネには多くの遺伝学的知見が蓄積されているが、易変性変異の研究や易変性を賦与するDNA型のトランスポゾンの解析はほとんど行なわれてはいない。本研究は、淡黄色地に時に緑色のストライプが入る易変性のヴィレセント(virescent)変異と白色地に緑色の縞模様の葉がでる易変性のアルビノ(albino)変異の同定を試みて、これら"イネの葉に斑入り模様を賦与する易変性変異"に関わるイネの新規内在性トランスポゾンを同定し、イネのゲノム動態を解析し、機能的ゲノム学の手段を提供することを目的としている。 用いた易変性のヴィレセントやアルビノ変異変異体は、トランスポゾンの脱離によると思われる体細胞復帰変異が起きて充分な緑葉部分がないと芽ばえ後に枯死してしまうため、安定なヴィレセントやアルビノ変異体が得られてもそれらの育成は困難であった。そこで先ず、安定なヴィレセントやアルビノ変異体を分離して育成条件を検討し、両変異体の育成に成功した。特に、安定なヴィレセント変異体の種子を結実させ、多数の安定なヴィレセント変異体を得ることにも成功した。次いで、野生型イネと安定なヴィレセント変異体の葉における遺伝子発現様式を検討したところ、ヴィレセント変異体の方が野生株より多くの遺伝子が発現しており、その中にはストレスにより誘導される遺伝子が多く見出されたので、ヴィレセント変異体は用いた育成条件下で強いストレスが掛かっているものと思われる。
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