2001 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界流体からのフラーレンを含む電荷移動錯体の結晶化
Project/Area Number |
13875007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
魚崎 泰弘 徳島大学, 工学部, 助教授 (90160225)
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Keywords | 超臨界流体 / フラーレン / 電荷移動錯体 / 結晶化 / 二酸化炭素 |
Research Abstract |
新規購入のフィンガータイト型容器(容量100cm^3,耐圧約70MPa),圧力トランスデューサー,圧力指示計を組み込んだ結晶作製システムの構築を行なった。圧力発生には高圧HPLC送液ポンプ(現有),温度制御には恒温槽(現有)を組み込んだ。そのシステムについて,温度制御の安定性,圧力漏れの有無等について検討した結果,研究当初に予定していた所定の温度制御,圧力発生の能力を有するシステムを構築できた。 次に超臨界二酸化炭素流体中での各成分の溶解度測定を種々の温度・圧力条件下で行なった結果,電子供与体である芳香族化合物についてはある程度,溶解することが分かった。一方,C60フラーレンの二酸化炭素への溶解度測定を試みたが,その溶解度は極めて低く,ほとんど溶解しなかった。そのため,当初予定していた各成分を超臨界流体溶解させた後,超臨界流体中で電荷移動体の結晶化を行なわせることが非常に困難であることが明らかとなった。 そこで,現在は結晶化の方法の見値しを行なっているところである。C60フラーレンがある程度溶解度を示す有機溶媒を使用し,二酸化炭素がフラーレンに対して貧溶媒であることを利用した方法での結晶化を試みる予定である。そのために,本年度構築した結晶作製システムについて,新たなHPLCポンプを組み込んだシステムヘの再構築について検討を行なっている。
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