2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13875130
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
丸山 俊夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (20114895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河村 憲一 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (50270830)
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Keywords | NiO固溶体 / ZnO固溶体 / 高温p-n接合 / 2相平衡 / 整流特性 |
Research Abstract |
熱力学に平衡するp型NiO固溶体とn型ZnO固溶体による無限寿命高温p-n接合を実現するために本年は以下の研究を行った。 1.Ni-Zn-0系の高温状態図の定量的確立 空気中、1300Kまでの温度で定量的な状態図を作成した.固溶体の溶解度は2相平衡試料を用いて,電子線マイクロアナライザによる組成分析によりもとめた。その結果、1200K以下では両者の固溶限は温度が変化してもほぼ一定であり、NiO中のZnOの固溶限は約28mol%であり、ZnO中のNiOの固溶限は約3mol%である。 2.Nio固溶体とZnO固溶体の電気的性質 873〜1273Kで熱電能測定を行い、固溶限組成のNiO固溶体は熱電能が約300μVK^<-1>のp型半導体で、固溶限組成のZnO固溶体は熱電能が約-200μVK^<-1>のn型半導体であることを確認した。 ZnO固溶体の導電率はZnOのそれとほぼ同じであるが、NiO固溶体の導電率はNiOのそれに比べて約一桁低下した.今後はドーピングによる導電率の向上が必要である。 3.p-n接合の長期間の高温安定性の確認 NiO固溶体(+少量のZnO固溶体)とZnO固溶体(+少量のNiO固溶体)とでp-n接合を形成し、673〜973Kで電流-電圧特性を調べると、整流特性が得られた。また、1ヶ月にわたる高温保持にもかかわらず、整流特性の変化は見られず、長期間の高温安定性を確認した。
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