2002 Fiscal Year Annual Research Report
水溶液中熱基板法によるチタン合金上への水酸アパタイトコーティング
Project/Area Number |
13875139
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
興戸 正純 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50126843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 壽男 愛知学院大学, 歯学部, 助教授 (50090147)
黒田 健介 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (00283408)
市野 良一 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (70223104)
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Keywords | 水酸アパタイト / 熱基板法 / 常温常圧コーティング / 生体親和性 / セラミックス / in vitro試験 / SBF |
Research Abstract |
本研究ではソフト水溶液プロセスとして水中熱基板法を開発した。本方法は,浸漬した金属基板のみの温度制御(加熱)を行うという新規なもので,基板のみに局所的エネルギーを与えて新たな界面反応を起こさせるものである。これにより,金属と水溶液界面に著しく大きな温度勾配を作ることができ,リン酸イオン,カルシウムイオン等を含む常温水溶液中に生体用チタン合金基板を用いることにより,この特殊な反応場のみに水酸アパタイトが生成され,電極上に膜が形成された。従来の溶射法などによる成膜法と異なり,常温常圧プロセスによる成膜法である点が特徴的である。生体活性な水酸アパタイトコーティングが極めて速い速度(10μm/min以上)で作製可能であることを見いだした. CaCl_2を7mM(M=モル/L), Ca(H_2PO_4)_2を3mMからなる溶液をpH6に調整し,基板温度を50℃以上とした場合,六角針状の水酸アパタイトが析出した。また,CaCl_2濃度を0.7mM, Ca(H_2PO_4)_2濃度を0.3mMの溶液をpH8に調整した水溶液中において,150℃で20分間,熱基板法を用いると,微細な六角針状の水酸アパタイトを緻密に生成させることができた。この水酸アパタイト皮膜は,擬似生体液中(SBF)におけるin vitro試験において,SBF中で新たに生成した水酸アパタイトによる被覆が最も早くみられた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Okido et al.: "Hydroxyapatite coating on titanium by means of thermal substrate method in aqueous solutions"Solid state Ionics. 150(11). 47-52 (2002)
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[Publications] K.Kuroda et al.: "Preparation of Calcium Phosphate coating on Titanium Using the Thermal Substrate Method and their in vitro Evaluation"Mater. Trans.. 43(12). 3015-3019 (2002)
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[Publications] K.Kuroda et al.: "Hydroxyapatite Coating on Titanium by Thermal Substrate Method in Aqueous Solution"J. Biomed. Mater. Res.. 59(2). 390-397 (2002)
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[Publications] K.Kuroda et al.: "Effect of Ion Concentration and PH on Hydroxyapatite Deposition from Aqueous Solution onto Titanium by the thermal Substrate Method"J. Biomed. Mater. Res.. 61(3). 354-359 (2002)