2002 Fiscal Year Annual Research Report
CaO系化合物生成-分解サイクルによる新しい白金系貴金属分離精製プロセス
Project/Area Number |
13875143
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
福山 博之 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (40252259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 和宏 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70114882)
金澤 幸 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (80302967)
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Keywords | 白金 / 白金系貴金属 / 標準生成Gibbsエネルギー / 起電力法 / Ca_4PtO_6 / CaPtO_3 / CaO |
Research Abstract |
本研究では,化学的に安定な白金系貴金属も,ある温度域においてはCaOと安定な化合物を生成することに着目し,従来の方法とはまったく原理の異なった新しい貴金属の分離・精製の可能性を検討している。このCaO-白金系貴金属化合物の生成・分解反応を利用した新しい分離・精製プロセスを構築する上で,CaO-白金系貴金属化合物の熱力学データが必要となるが,現在のところそのデータはほとんど報告されていない。したがって,まず,CaF_2固体電解質を用いた次式で示される電池を構成し,I:Au,O_2,CaO+CaF_2|CaF_2|Ca_4PtO_6+CaF_2,O_2,Pt II:Au,O_2,CaO+CaF_2|CaF_2|CaPtO_3+CaF_2,O_2,Pt Ca_4PtO_6およびCaPtO_3の標準生成Gibbsエネルギーを起電力法により決定した。セルIの測定は1273〜1313K,セルIIの測定は1123〜1173Kの温度範囲において行った。得られた起電力から求めたそれぞれの化合物の標準生成Gibbsエネルギーは次式のようになった。 Δ_fG^O(Ca_4PtO_6)/kJmol^<-1>=-2,790+6.049×10^<-1>T(±4) Δ_fG^O(CaPtO_3)/kJmol^<-1>=-674.4+1.319×10^<-1>T(±1.2) これらの熱力学データに基づいて,Ca-Pt-O系の状態図を再評価した。
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[Publications] 清水圭一, 福山博之, 永田和宏: "起電力法によるCa-Pt-O系化合物の標準生成ギブズエネルギーの測定とその相安定性"資源・素材学会春季大会,千葉工,2002年3月,(II)素材編. 150-151 (2002)
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[Publications] 清水圭一, 福山博之, 永田和宏: "起電力法によるCaPtO_3の標準生成ギブズエネルギーの測定とCa-Pt-O系状態図の作製"日本金属学会秋期大会,第129回,九産大,2001年9月. 249 (2001)
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[Publications] 清水圭一, 福山博之, 永田和宏: "起電力法によるCa_4PtO_6の標準生成ギブズエネルギーとその安定領域の決定"日本金属学会春期大会,第128回,千葉工,2001年3月. 140 (2001)