2001 Fiscal Year Annual Research Report
PDGF投与により血糖値が下がるマウスを作れるか?
Project/Area Number |
13877018
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
蛯名 洋介 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (00112227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 智之 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助手 (50304556)
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Keywords | インスリンシグナル伝達 / PDGF / 血糖値降下 / GLUT4トランスロケーション / トランスジェニックマウスマウス |
Research Abstract |
従来まではインスリンが生体内で血糖値を下げることのできる唯一の生理活性物質であったが、トランスジェニックマウスの手法でPDGFレセプターを骨格筋に発現させ、PDGFで血糖値を下げることができると予想されるマウス個体を作り、その作用を解析する。血糖値降下というインスリン独特の作用は、本質的には細胞増殖因子が潜在的に共通に持つ作用であることを実証し、インスリン作用の本質的な解明を行いたい。またPDGFで血糖値が下がらない場合、生体では培養細胞とは異なり、インスリン独特のシグナル伝達系が存在することになり、それを明らかになることは重要である。 骨格筋に特異的に発現するmuscle creatinine kinase(MCK)の遺伝子プロモーター下流にPDGFレセプターcDNAを結合し、トランスジェニックの手法で骨格筋でPDGFレセプターを大量に発現しているトランスジェニックマウスを確立した。なおMCKのプロモーターはcDNAを骨格筋で特異的に発現する研究に既に使用されており、PDGFレセプターが骨格筋で特異的に発現できることが確認されている。 PDGFレセプターを骨格筋で発現しているマウスと、発現していないマウスを用い、インスリンおよびPDGFによる血糖値の低下の経時変化、dose response curveなどを検討し、骨格筋での各種シグナル伝達因子酵素の活性化などを検討している。
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[Publications] Keisuke Ishizawa: "Effects of losartan in combination with or without exercise on insulin resistance in Otsuka Long-Evans Tokushima Fatty rats"Eur. J. Pharmacol. 430. 359-367 (2001)
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[Publications] Charles W.Heilig: "Antisense GLUT-1 protects mesangial cells from glucose induction of GLUT-1 and fibronectin expression"Am. J. Physiol. Renal. Physiol. 280. F657-F666 (2001)
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[Publications] Kazuaki Yoshizato: "Identification of a cis-Acting Element and a Noveltrans-Acting Factor of the Human Insulin Receptor Gene in HepG2 and Rat Liver Cells"Biochem. Biophys. Res. Commun. 280. 428-434 (2001)