2001 Fiscal Year Annual Research Report
カルシフィラキシス反応を用いた癌石灰化療法の開発とその制癌効果に関する検討
Project/Area Number |
13877033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小池 盛雄 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00089989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 二朗 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80280973)
滝澤 登一郎 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 助教授 (80323674)
江石 義信 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70151959)
笠原 一郎 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40323696)
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Keywords | カルシフィラキシス / 癌石灰化療法 / 制癌効果 |
Research Abstract |
1.5週齢SDラット雌(体重100g)ラットにおけるカルシフィラキシス反応の誘導: DHT(2mg/mlを1ml/head)感作の翌日にアルプメン(卵白と生食を1 : 1で混ぜたもの)1mlをchallengerとして腹腔内投与した。A)第3日目に3匹死亡し、第5日目に3匹死亡し、第6日目に1匹死亡した。B)死亡ラットを病理解剖して検索した結果、いずれの死亡原因も心臓の石灰化による心不全であった。C)コッサ染色を用いた組織学的解析では、心臓、腎臓、肺などに強い石灰沈着を認めた。D)心臓では心筋繊維間に、腎臓では糸球体および尿細管に、肺では肺胞上皮に沿って沈着を認めた。E)これらの石灰沈着は、その程度の差はあるが、死亡した7匹のラットいずれに.も生じていた。F)血中のカルシウム濃度はいずれのラットでも生常値の1. 5倍から2倍に上昇していた。 2.6週齢(4系統)雌(体重20g)マウスにおけるカルシフィラキシス反応の誘導: DHT(2mg/mlを0. 2ml/head)感作の翌日にアルブメン1mlを腹腔内投与し、1週間後に屠殺して検.索した。A)C57BLおよぴBALB/cマウスでは、全身諸臓器のいずれにおいても石灰化は誘導されなかった。B)DBAおよびC3Hマウスでは、腎臓、膵臓、大動脈壁(メンケベルグ型動脈硬化)に石灰化をみとめた。C)DBAマウスでは肺と心臓に石灰化を認めたが、C3Hマウスでは同部位への石灰化は生じなかった。E)いずれのマウスも1週間のあいだ生存し、ラットで認めたような心不全症状は認めなかった。 3.SDラット皮下に移植した癌肉腫に対する局所的カルシフィラキシス反応の誘導とその制癌効果の検定:DHT感作後にアルプメンを腫瘍内局所注射したところ、7匹中5匹の腫瘍が消退した。しかしながら、対照群においても7匹2mg中2匹にて自然消退が観察されており、現在追加検索が進行中である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Eishi Y, et al.: "Quantitative analysis of mycrobacterial and propioniloactenal DNA…"J. Clin, Microbiol. 40(1). 198-204 (2002)
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[Publications] Kobayashi D, Eishi Y, et al.: "Gastric mucosal density of Helkobacter pylon…"J. Med. Microbiol. 51. 1-7 (2002)
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[Publications] Fujita H, Eishi Y, et al.: "Quantitative analysis of bacterial DNA from Mycoboct…"J. Gastroenterol. 37(6)(印刷中). (2002)
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[Publications] Ohkusa T, Eishi Y, et al.: "Inprovement in atrophic gastritis and intestinal metoplasia…"Ann. Intern. Med.. 134(5). 380-386 (2001)
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[Publications] Akashi T, Ito E, Eishi Y, et al.: "Reduced expression of laminin alpha 3 and alpha 5…"Jpn. J.Cancer Res.. 92(3). 293-301 (2001)
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[Publications] Ikeda S, Eishi Y, et al.: "The expression of telemerase reverse transcripfase…"Jpn. J.Cancer Res.. 47(1). 117-121 (2001)
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[Publications] 江石義信: "内因性感染症としてのサルエイドーシス"最新医学(最新医学社). 2756-2764 (2001)