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2001 Fiscal Year Annual Research Report

分子生物学的手法を用いた環境発がん物質による毒性発現機構の解析

Research Project

Project/Area Number 13877053
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Research Institution佐賀医科大学

Principal Investigator

友国 勝麿  佐賀医科大学, 医学部, 教授 (40032891)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 張 久松  佐賀医科大学, 医学部, 助手 (40325600)
市場 正良  佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (60184628)
Keywords環境発がん / 多環芳香族炭化水素 / 白血球DNA / DNA付加体 / 8-ヒドロキシデオキシグアノシン
Research Abstract

職業的に多環芳香族炭化水素類(PAH)の暴露を受ける労働者集団においては,肺がんを中心とした呼吸器系のがんのリスクが上昇することが知られているが,その発現機構に関しては不明の点が多い.本研究では,PAHへの暴露が比較的高いと思われる,某製鉄所のコークス炉作業者(約100名)を対象群に,コークス炉作業以外の作業者(約40名)を対照群に設定して解析を行った.インフォームドコンセントを得た後,両群より少量の抹消血を採取し,出来るだけ速やかにリンパ球よりDNAを抽出後,-80℃のフリーザーに保存した.この保存試料を適宜解凍して分析に供した.体内に取り込まれたPAHは,主に薬物代謝酵素CYP1A1によって代謝活性化され,その代謝中間体が核内のDNA塩基と共有結合して,いわゆるDNA付加体を形成することが知られている.この付加体量が増加することにより,将来的には何らかのDNA損傷が生じ,そのことが発がんのリスク要因になり得ると考えられる.一方,生体内に取り込まれたPAHは,その代謝過程で種々の活性酸素を発生し,その結果DNAの酸化的損傷を引き起こすことも考えられる.そこで,個々の作業者において,白血球DNAに含まれるPAH付加体量と,酸化的DNA損傷の指標である8-ヒドロキシデオキシグアノシン(8OHdG)量を,それぞれ32P-ポストラベリング法,HPLC-ECD法を用いて測定し,両者の関係を解析した.その結果,暴露レベルと8OHdG量の間には有意な相関は認められなかったが,暴露レベルとDNA付加体量および8OHdG量とDNA付加体量の問には,いずれも有意な相関が認められた.今後は,詳細な量・反応関係を解析したい.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] M.Ichiba: "Lymphocyte DNA adducts and polymorphism in the DNA repair enzyme XPD"Biomarkers. 6(4). 289-293 (2001)

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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