2002 Fiscal Year Annual Research Report
振動・騒音障害の遺伝子学的機序の解明と労働衛生リスクマネジメントへの応用
Project/Area Number |
13877067
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Research Institution | National Institute of Occupational Safety and Health, Japan |
Principal Investigator |
前田 節雄 独立行政法人産業医学総合研究所, 人間工学特性研究部, 主任研究官 (70122108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 端生 独立行政法人産業医学総合研究所, 健康障害予防研究部, 主任研究官 (10321895)
榊原 久孝 名古屋大学, 医学部, 教授 (80153873)
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Keywords | DNAチップ / 遺伝子発現 / 振動障害 / 手腕振動障害 / 騒音障害 |
Research Abstract |
本研究の目的は、振動・騒音障害の新しい客観的診断としての遺伝子レベルでの研究可能性を明らかにするとともに、このような診断方法の労働衛生リスクマネジメントへの応用の有効性を検討することである。 平成14年度は、平成13年度に、今回の研究参加者全員で、症例-対照研究(case control study)として用いるHuman Stress DNAチップの調査・決定を行い、DNAチップ研究所から販売されている3000個の遺伝子が配置されているHuman Stress DNAチップを今回の遺伝子発現を調べるためのチップとして用いることを決定したDNAチップを用いて、下記のことを実施した。 健常者集団と手腕振動病患者、全身振動病(腰痛)患者、および、聴覚障害患者集団の抽出を行うために、これまで振動病診断や聴力障害診断を実施すると共に、各患者に問診で、その患者の振動・騒音曝露環境条件(装置、時間など)を洗い出し、障害患者集団の抽出を行い、患者と健常者集団の血液採取を行い、手腕振動病患者と健常者集団の血液からcDNAに対して、Human Stress DNAチィップを用いて3000個の遺伝子への発現変動のデータを得た。そして、手腕振動患者集団と健常者集団のDNAチップの遺伝子発現結果から、House Keeping遺伝子に対しての各遺伝子発現量解析を行い、循環系障害および神経系障害に対して発現する遺伝子を絞り込むことが出来た。詳細に関しては、アメリカのJournalに投稿の予定である。
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