2001 Fiscal Year Annual Research Report
核医学診断薬を目指す6位放射性ヨウ素標識アスコルビン酸の創製
Project/Area Number |
13877142
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
前田 稔 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (70101178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 文彦 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (40253471)
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Keywords | 脳 / 酸化的ストレス / インビボ / ヨウ素標識 / アスコルビン酸 / マウス / 腫瘍 |
Research Abstract |
外部から与えられた抗酸化剤のインビボ動態から局所組織の酸化状態あるいは抗酸化能を評価するための核医学診断薬としての可能性を追求する目的で,6位に放射性ヨウ素を導入したAsA分子として,6-iodophenyloxy-L-ascorbic acid(6-IPA)を設計した。6-IPAの合成は,cyclic sulfate体からiodophenyl基の導入と酸加水分解-異性化反応により収率44%で得ることに成功した。DPPH法を用いた6-IPAのインビトロ還元活性は72%であり,アスコルビン酸の抗酸化活性をある程度保持していることが示唆された。また,pH=7.4の中性条件におけるoctanol/水分配係数はlogP値で-0.42であり,アスコルビン酸よりも脂溶性が増大した。 次に6-IPAのヨウ素標識体合成を検討した。6-IPAをトリメチルスズ体にしたのち,クロラミンT法によるヨウ素125標識を試みた。この結果,フェニル基のメタ位にヨウ素125を有する酸化型のアスコルビン酸,すなわちdehydro6-IPAとして放射化学的収率76%で得られた。 Dehydro体の還元を種々試みたが,還元体である6-^<125>IPAは得られなかったため,6-IPAのヒドロキシ基を保護したMOM体を前駆体として,同位体置換反応による標識合成と脱保護反応を行い,目的とする6-^<125>IPAを効率よく得ることに成功した。 Dehydro6-^<125>IPAについてfibrosarcoma移植マウスにおけるインビボ体内動態を調べた。血中,肺への分布が大きく,脳,腫瘍への分布は低かったが,腫瘍/筋肉比が最大で1.7倍であり,ある程度の選択性を示した。また脱ヨウ素代謝を受けやすいことが示唆された。6-^<125>IPAのインビボ評価については現在検討中である。
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