2001 Fiscal Year Annual Research Report
光トポグラフィを用いた、意味の一貫性に関する認知機能と大脳皮質の活動性に関する研究
Project/Area Number |
13877154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
金 吉晴 国立精神・神経センター, 精神保健研究所・成人精神保健部, 室長 (60225117)
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Keywords | 光トポ / 脳機能 / 認知 / 血流 / 皮質 |
Research Abstract |
健常被倹者42名について、1.聴覚による文章課題(整合文、不整合文)2.聴覚による空間認知課題(整合地図、不整合地図)3.視覚による図形認知課題(無意味画、欠損画、完全画)4.文脈変換課題(Wisconsin Card Sorting Test)5.文脈の理解と保持に関するその他の課題(尻取りなど)を試行し、同時に脳皮質の血流変化を日立メディコ社製の光トポグラフィを用いて測定した。端子は優位半球(Anetteの利き手検査にて判断)の前頭葉、側頭葉、後頭葉に装着し、特にfrontal tip, Broca's area, Wercnicke's area,の上に端子が固定されるように固定し、位置の測定は10-20法にて行った。上記課題の遂行中に、皮質表面(頭蓋骨表面より約2cmの深さ)でのoxy-, deoxy-hemoglobin濃度の変化を時間間隔は10msecにて測定した。結果については、局在ごとの計測量を積算して合計値から活動パターンを推測する方法を選択した。上記課題のうち、特に文章課題、地図を用いた認知課題、において、当該中枢部位での血流の増加が見られた。また個体の要因として、1.断眠、2.身体疲労が、環境要因として3.騒音4.熱といった条件を与えた場合には、上記課題遂行時の血流変化が低減する傾向にあったが、有意差には至らなかった。また精神保健上のストレス度をGHQ、CES-D、STAIを用いて測定したが、有意差は得られなかった。測定中のプローブの接触誤差によるデータの変動が、これから検討すべき課題であると考えられた。
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