2001 Fiscal Year Annual Research Report
関節軟骨修復への新展開(アドレノメデュリンの分布・作用に関する検討)
Project/Area Number |
13877245
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
帖佐 悦男 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (00236837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 武郎 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (50325742)
田島 直也 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (50039533)
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Keywords | アドレノメデュリン / 軟骨 |
Research Abstract |
1)ヒト関節軟骨におけるアドレノメデュリン(AM) 手術時に採取した軟骨には、37±0.8fmol/gのAMが含まれていた。これをHigh Performance Liquid Chromatography (HPLC)で分離し、Radioimmmuno assay (RIA)で分析した結果、完全型のAM(1-52)と同一点にピークを示したので、AMが、関節軟骨にも存在する事が判明した。ウシ軟骨に関しても同様にAMが存在し、特異的なbinding siteの存在も確認した。これらの結果からAMが関節軟骨において何らかの作用を有する可能性が示唆された。 2)培養細胞におけるAM ヒト関節軟骨におけるAMは構成性分泌であり、また、主な作用点である血管内皮細胞や平滑筋細胞に比べて約6倍ものAMを分泌していることが明らかになった。このAMは完全型のAMでありmRNAの発現も見られた。一方作用に関し、平行して研究中の骨芽細胞においては低濃度で細胞増殖を刺激するが、軟骨細胞においては濃度依存性に細胞増殖を抑制しており、内軟骨性骨化における新たなlocal mediatorである可能性が示唆された。これらの作用は細胞内cAMPをsecond messangerとしてPKA pathwayにより制御されていることも明らかになった。これらの結果より、bFGFのように強力な血管新生因子が強力な軟骨増殖因子であるようAMも強力な血管拡張因子のほかに軟骨再生を制御する新しいregulatorである可能性が高いものと考えられる。
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