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2001 Fiscal Year Annual Research Report

眼の光ストレスによる神経-免疫連関応答に関する研究

Research Project

Project/Area Number 13877286
Research InstitutionHamamatsu University School of Medicine

Principal Investigator

大林 雅春  浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 助手 (90270553)

Keywords神経免疫連関 / Th1 / Th2バランス / 光ストレス
Research Abstract

本研究の目的は、眼への光照射による全身の細胞性免疫への影響について調べるため、特にHelper T cell type 1(Th1)ならびにTh2のバランス偏位に着目し実験を行った。また視神経から入った情報がどのようにして免疫系に伝達するのか観察した。
【方法】
ラットに可視光照射を行い経時的に解剖し、脾臓および末梢血中のTh1/Th2バランスをフローサイトメトリー(FACS)にて解析した。内分泌経路(視床下部-下垂体-副腎皮質系)や交感神経経路による情報伝達方式を検索するため、脳におけるc-fosやcorticotropin-releasing factor(CRF)の発現を免疫組織化学染色およびin situ hybridization法により検討した。脾臓および末梢血中の神経伝達物質をRIAやHPLCにて定量した。Helper T cellにおけるadrenergic receptorの発現をFACSにて解析した。
【結果】
1.光照射群はFACSによる解析により、光照射後一過性にTh1/Th2バランスのシフトが認められた。
2.光照射群は、光照射直後に視交叉上核にc-fos発現が認められた。
3.光照射群は視交叉上核のc-fos発現の後、室傍核におけるCRFニューロンにおいてもc-fos発現が一過性に増強した。
4.光照射群は、脾臓におけるアドレナリン濃度の上昇が一過性に認められた。
5.Helper T cellにおけるadrenergic receptorはTh1に認められ、アドレナリン拮抗薬により上記所見は抑制された。
【まとめ】
本実験にみられた「眼-脳-免疫組織」の系による一過性の免疫シフトは、視神経を介した光ストレスに伴う神経-免疫連関機構に属した生体反応と考えられた。眼における光の影響は、眼局所における組織障害のみならず、全身における免疫状態にも神経・内分泌系を介して影響することが明らかとなった。

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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