2001 Fiscal Year Annual Research Report
行動中の交感神経活動パターンと唾液成分変化との関連
Project/Area Number |
13877312
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松尾 龍二 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30157268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小橋 基 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80161967)
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Keywords | 唾液腺 / 交感神経 / 慢性実験 / 活動電位 / ラット / 金属電極 |
Research Abstract |
唾液腺を支配する交感神経の活動を記録することが,本研究課題の大きな目的である。とくに,覚醒状態で自由に行動しているときの活動を記録する必要がある。このため本年度は,慢性的記録用の電極を開発することに焦点を絞った。以下に実施結果をまとめる。 1.慢性実験に適したラットにつて,交感神経の露出が比較的容易な顎下腺を対象とした。顎下腺支配の交感神経は3-5mm露出が可能であり,電極を装着する場所を確保することが可能と考えられた。 2.交感神経の直径は約150ミクロンであり,慢性記録用に従来から考案されているコラーゲン電極は装着が不可能であった。このため双極金属電極を試作することとした。電極には30-50ミクロンの白金イリジウム線を使用し,ポリエチレンチューブ(内径500ミクロン)に極間距離1mm以下で付着した。この電極チューブに切断した交感神経の中枢側を挿入して,神経活動を記録した。 3.神経活動は複合活動電位であり,機能的単一神経活動を記録することはできなかった。また,現在のところ,麻酔下の動物では記録可能であったが,長時間の電極の保持と絶縁が不完全であるため,覚醒動物での記録には至っていない。 4.電極の絶縁と固定の材料として,一液型のシリコンゲル,歯科用レジンや印象剤などを使用したが,長時間の絶縁と固定を同時に行うことのできる方法を見いだすには至っていない。この点を改良して,来年度はまず電極の保持方法を工夫する必要がある。
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