2003 Fiscal Year Annual Research Report
インプラント予後診断のための分子生物学的技法を用いた新しい顎骨骨質診断法の開発
Project/Area Number |
13877333
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
佐藤 博信 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (00145955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 正朗 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (10089451)
都築 尊 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (70330967)
松浦 尚志 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (60330966)
城戸 寛史 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (90169897)
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Keywords | 顎骨 / 骨粗鬆症 / 変形性顎関節症 / 遺伝子発現 / 骨質 / リジルハイドロキシラーゼ / I型コラーゲン / アルカリフォスファターゼ |
Research Abstract |
Lysyl hydroxylase(LH)はコラーゲン線維の形成とコラーゲン分子の架橋構造の形成に密接に関与することから,その遺伝子発現や蛋白の局在が骨組織の硬さや物性などの骨質と関連しており,インプラントの予知性に深く関与する可能性が考えられる.そこで本年度は,骨の表現型の異なる考化促進モデルマウス(SAM)の下顎骨と大腿骨の骨髄組織中のLHの遺伝子発現を検証して,これら分子の発現パターンが骨質を反映する可能性を探求した.ターゲット因子は,LH1,LH2とLH3の3種類のLHとし,さらに骨芽細胞の分化マーカーであるtype I collagen(COL)とalkaline phosphatase(ALP)についても検証した.SAMは,骨粗鬆症を呈するSAMP6,変形性顎関節症を呈するSAMP8,およびそれらのコントロールであるSAMR1を用いた.大腿骨において,LH2はSAMR1に比べSAMP6とSAMP8で高い遺伝子発現を示した.下顎骨と大腿骨の双方で,LH1,COLおよびALPは,他のSAMに比べSAMP6において遺伝子発現量が低くなる傾向が認められた.また,COLとLH2間およびALPとLH1間で遺伝子発現の高い相関性が認められた.COL, ALPおよびLH2の遺伝子発現量は,大腿骨に比べ下顎骨で高かった.これらの結果から,本研究で行った骨髄におけるLHの遺伝子発現のパターンを検証することは骨質を鋭敏に検証できる可能性があり,さらなる検証を重ねることにより,ヒト顎骨骨質の診断法の確立が可能となる可能性が示された.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 後藤洋介, 松浦尚志, 大郷友規, 都築尊, 蔵本茂禎, 羽生真也, 今村英之, 他3名: "下顎骨骨髄におけるリジルハイドロキシラーゼ2とアルカリフォスファターゼの高い遺伝子発現"日本補綴歯科学会雑誌. 47・110. 58 (2003)