2001 Fiscal Year Annual Research Report
頸部聴診法による嚥下障害の判定基準の確立に関する研究
Project/Area Number |
13877345
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
高橋 浩二 昭和大学, 歯学部, 講師 (40197140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 夕香里 昭和大学, 歯学部, 講師 (50260906)
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Keywords | 嚥下障害 / 頸部聴診法 / 聴覚心理実験 |
Research Abstract |
嚥下時に産生される嚥下音・呼吸音を嚥下動態の透視画像と同時に記録し、嚥下音・呼吸音の聴覚的特徴と透視画像所見との比較を行うことにより頸部聴診法の診断基準を検討するために研究を進めている。 対象は嚥下造影検査を行う必要がある術前・術後の頭頚部腫瘍患者で、造影検査と同時に嚥下音・呼吸音を検出記録する同意を得ている。 同意を得た患者の造影検査において造影剤嚥下時に産生される嚥下音と嚥下前後の呼吸音を被検者の頚部より加速度ピックアップ(TEAK501)を用いて採取し、同時に透視装置(TOSHIBA GAW 10A)を用いて撮像した嚥下および呼気時の透視画像とともにビデオデッキ(TOSHIBA KXO 80N)に記録している。 嚥下音および呼吸音の周波数特性についてはわれわれの開発した音響分析システムを用いて250Hzの定帯域分析およびオクターブバンド分析により各帯域の平均レベルを測定することにより嚥下音、呼吸音の音響特性の評価を行っている。 記録された嚥下音・呼吸音より聴覚印象検査用サンプルを編集し、歯科医師、言語治療士ならびに看護婦を検者として嚥下音、呼吸音の聴覚的特徴を判定させ、この判定結果と造影剤嚥下時の透視画像所見とを比較検討し、頸部聴診法の診断基準の検討を進めている。 現在までに頸部聴診においては液体振動音の聴取が嚥下障害の診断と最も関連があり、またこの液体振動音では250Hz以下の周波数帯域のレベルが大きい傾向があることが示された。
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