2002 Fiscal Year Annual Research Report
喘息児が感じるQOLに影響を及ぼす要因-学童期の喘息児への面接による質的研究-
Project/Area Number |
13877433
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
杉浦 太一 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 講師 (20273203)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片田 範子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (80152677)
石黒 彩子 名古屋大学, 医学部, 教授 (70135375)
大西 文子 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 助教授 (00121434)
|
Keywords | 喘息 / 学童 / QOL低下要因 / 面接調査 |
Research Abstract |
1.個別面接調査 研究のフィールドとした藤田保健衛生大学病院に、研究依頼書を提出し、小児科外来において面接調査をおこなう許可を得た。小児アレルギーの専門医と調整し、アレルギー専門外来を定期受診する、喘息をもつ小学校4年生以上の学童を対象に、外来受診後説明書を用いた研究協力について本人と保護者に説明し、同意を得た。同意が得られた場合は、承諾書にサインをもらうこととした。面接は、外来の一室で本人と一対一で行った。面接内容は録音した。 2.フォーカスグループによる面接調査 夏休みの8月23日に、平成13年の喘息キャンプに参加した学童に郵送法で研究協力を求め、本人と保護者に承諾を得られた6名(男子3名、女子3名、小学3年2名、小学4年2名、小学6年2名)に対し、学校生活、内服、EIA、遊び、発作に関する面接を実施し、録音をした。 3.現在までの結果 外来で承諾を得られる子どもは、軽症の子どもがほとんどで、重症や中等症の子どもから承諾を得ることが困難であったため、発作が起こっていることに関する話はほとんど聞くことができなかった。面接内容からは、薬に関することとして、名前は知っているが作用についてははっきり理解していないようであった。また、自分から積極的な内服行動はとれていないか、とろうとしないことがあった。学校での吸入はトイレで実施している場合があった。ピークフローは、学校で実施することをためらう傾向があり、学校へ携帯しないことがみられた。これらの傾向は、主に女子学童から語られていた。軽症であったためか、クラスメートと同じように何でもできると感じている場合が多かった。薬物治療が進歩してきたことと関連するかも知れないが、ここ2〜3年、喘息発作で入院する子どもが極めて少なくなっている。重症や中等症の子どもへの面接が重要と考えられた。
|