2003 Fiscal Year Annual Research Report
喘息児が感じるQOLに影響を及ぼす要因-学童期の喘息児への面接による質的研究-
Project/Area Number |
13877433
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
杉浦 太一 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 講師 (20273203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片田 範子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (80152677)
石黒 彩子 名古屋大学, 医学部, 教授 (70135375)
大西 文子 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 助教授 (00121434)
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Keywords | 喘息 / 学童 / QOL / 面接調査 |
Research Abstract |
平成15年度も14年度と同様に調査分析を行った。 1.個別面接調査 藤田保健衛生大学病院の小児アレルギー科外来で、昨年度と同様の倫理的配慮を行い、承諾書にサインを得た上で小学4年生以上の子どもに対して1対1の個別面接調査を行った。 2.フォーカスグループによる面接調査 11月に喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーを単独または合併している子どもを集めた集会を開催し、小学5年〜中学2年までの子ども7名を集めて各自が実行している療養行動や発作、受診の状況に関するフォーカスグループインタビユーを行った。面接内容は、録音をした。 3.結果 昨年同様、軽症の子どもが多く、重症の子どもからは承諾が得られていない。今後の研究方法の見直しが示唆された。 小学5年の宿泊を伴う野外学習と小学6年の修学旅行では、母親と担任および養護教諭との宿泊中の療養行動についての密接な連携が行われていると子どもたちは認識しており、それまでは母親がお膳立てしていた内服やピークフローを自分から進んで実行するといった療養行動自律のきっかけになっている可能性が示唆された。 また、学校生活では、クラスメートとの関係性よりもごく一部の教師との関係性(子どもが差別的と認識する発言)の方が問題視されることもあった。 フォーカスグループは、昨年度と同様にリラックスをさせてから実施したが、中学生がいるにも関わらず、まとまらなかった。学年ではなく子どもの特性をふまえた上で個別にするか集団にするかを決定していく必要がある。また、対象の人数が少ないため、内容分析の段階から踏み出せず、今後も継続していく必要がある。
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