2001 Fiscal Year Annual Research Report
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13878011
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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| Research Institution | University of Tsukuba |
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Principal Investigator |
村山 祐司 筑波大学, 地球科学系, 教授 (30182140)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 宏信 筑波大学, 地球科学系, 講師 (30280001)
高橋 伸夫 筑波大学, 地球科学系, 教授 (50015773)
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| Keywords | 世界都市 / コントロール能力 / 地理学 / 空間 / 都市システム / 国際 / 形成 |
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| Research Abstract |
本年度は,世界的都市システムと国際的都市システムに関する研究動向を把握するために,内外の学術論文を渉猟するとともに,この方面の研究を精力的に行っている外国人研究者に文書連絡し,近年の研究動向を探った.地理学だけでなく,社会学や政治学,経済学などの分野の成果にも目を配った.
ついで,国際的都市群システムのリンケージを解明するために,起終点行列のデータベース構築を行った.具体的には,カナダに本部があるICAOが発行している空港間の旅客と貨物に関する起終点表をデジタル化し,世界の大都市の間での結節・機能関係の把握に努めた.予察的には,経済のグローバル化と呼応して,東京,ロンドン,ニューヨークなどの世界都市が吸引力を強めていることが見いだせた.
さらに,今年度は,とくに国際的都市システムの分析として,EU統合下においてヨーロッパの都市の動向に着目した.ヨーロッパでは,EU統合下において,政治・経済的な摩擦力としての国境の役割は相対的に低下しつつある.従来,縁辺部に位置付けられ,政治経済的に不利な状況におかれてきた国境地域が注目を集めている.国境を越えた地域間連携を模索し始め,相互依存の強化によって地域の発展が模索されている.EU内の各都市は,国境を越えた地域間連携や他国の大都市との経済的結びつきを強めており,都市間競争がますます激化している.国家的都市システムのなかの相対的な位置関係よりもヨーロッパを包括する国際的都市システムにおける立地ポテンシャルが都市の発展を左右する重要なファクターとなりつつある.以上の状況を踏まえ,フランス南部のトゥールーズを取り上げ,ヨーロッパ国際的都市システムのなかでの近年の動きを分析した.宇宙航空産業などの先端的技術の集積によって,この都市はヨーロッパにおける経済の結節点としての地位を着々と固めつつあることが明らかになった.
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