2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13878075
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
今野 浩 中央大学, 理工学部, 教授 (10015969)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 東 中央大学, 理工学部, 教授 (50114533)
|
Keywords | 金融工学 / 確率倒産推計 / 半定値計画法 / データ・マイニング / ロジット・モデル |
Research Abstract |
多数の中小企業の倒産確率を推計する方法としては、ニューラル・ネットによる方法、サポート・ベクター・マシンなどのデータ・マイニング手法や、最尤法を用いたロジット・モデルのあてはめなどの方法がある。 この中で、数千社以上を対象とする問題に適しているのが、ロジット関数を用いる方法である。しかしこの方法は、変数の非線形性や相互関係を記述することができないため、推定精度には一定の限界がある。実際、現在までに報告された結果によると、予測精度は約80%(倒産企業を非倒産と判別する過誤と、その逆の過誤がそれぞれ20%以下という意味)程度である。 われわれはこの精度を改善するために、ロジット・モデルの倒産性向変数を財務データの凸2次関数として表わす方法を用いて、予測精度を数%改善することに成功した。この方法は、過年度に報告した倒産判別分析に用いた方法を拡張したもので、非線形(凹型)関数の半定値制約条件の下での最大化問題として定式化される。 この問題は、切除平面法を用いて解くことができるが、目的関数が非線形であるため、普通にこの方法を適用するとかなりの時間が必要となる。そこでこの解法を改良するために、半定値次元の削減法を考案し、実用上の大型問題に対してきわめて効果的であることを実証した。 またわれわれは、このアルゴリズムをオプション価格の上下限値を求める問題に適用し、これらの問題を効率的に解くことに成功した。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 今野 浩, 武 黛: "半定値計画法を用いた倒産確率推計"応用数理学会. (掲載予定).
-
[Publications] Konno, H., Gotoh. J. Uno, T., Yuuki, A.: "Cutting Plane Algorithms for Solving Semi-Definite Programming and its Applications"J. of Computational and Applied Mathematics.
-
[Publications] Konno, H., Gotoh, Uryasev. S., Yuuki, A.: "Failure Discrimination by Semi-Definite Progamming"Proc. of FEES,2001(P. Pardalos, ed.). (2002)
-
[Publications] Gotoh, J., Konno, H.: "Bounding Option Price by Semi-Definite Programming"Management Science. (掲載予定).