2002 Fiscal Year Annual Research Report
蛋白質のN-末端特異的蛍光標識法の開発と生細胞内メチル化DNAの直接検出法の開発
Project/Area Number |
13878149
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
相本 三郎 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (80029967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末武 勲 大阪大学, たんぱく質研究所, 助手 (80304054)
川上 徹 大阪大学, たんぱく質研究所, 助手 (70273711)
田嶋 正二 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (50132931)
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Keywords | N-末端特異的標識 / メチル化DNA結合ドメイン / 過ヨウ素酸ナトリウム / グリオキシロイル基 / 末端アミノ基 / 選択的化学修飾反応 |
Research Abstract |
発生・分化・情報伝達などの高次の生命現象を分子レベルの生命現象と結びつける手法を細胞生物学の領域の研究に提供することを目的として本研究を企画した.モデル実験系として,遺伝子の長期抑制や発癌などへの関与が指摘されているCpGメチル化を取り上げ,N-末端特異的蛍光標識メチル化DNA結合ドメインを調製し,これによって生細胞中のDNAのメチル化量とそのパターンを蛍光顕微鏡により直接観察し,ゲノムDNA中のメチル化量とその分布をどこまで評価することが可能か否かを検証することとした. そのために,メチル化依存的転写リプレッサーのメチル化DNA結合ドメイン(MDBD)のアミノ末端部位に対応する一連のペプチドを化学合成し,そのアミノ末端にセリンを導入した.これらの標品を用いて,過ヨウ素酸ナトリウムによるセリンのグリオキシロイル基への変換反応の条件検討をおこなった.その結果,反応を行う緩衝液のpHを調整することによって,トリプトファン含有ペプチドであっても副反応を防ぎつつ変換反応を行うことができることが判明した。また、蛍光物質の導入法について検討した結果、ヒドラジド体よりもシステイン付加体の方が穏和な条件下で蛋白質に導入できることが判明した。
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