2001 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子導入精原細胞を介したトランスジェニックアニマルの作成
Project/Area Number |
13878173
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森 匡 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (30230072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 啓太 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助手 (60261335)
中辻 憲夫 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (80237312)
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Keywords | 精原細胞 / 遺伝子導入 / ブタ / マウス / 精子形成 |
Research Abstract |
マウス精原細胞への遺伝子導入および精子形成 新生子マウス精巣より採取した精原細胞にDs-Redベクターをリポフェクションし、ブスルファン処理により精子形成を阻害したレシピエントマウス精巣精細管内に注入移植した。注入精原細胞の精細管内定着は観察されたものの、遺伝子導入精子形成は認められなかった。そこで、新生子マウス精巣へのベクターとリポフェクション溶液の同時注入によりin vivoトランスフェクションを試みた。その結果、注入後5週の精巣上体より遺伝子導入精子が少数ながらも得られた。しかしながら、その時の精細管内には遺伝子導入精子形成細胞は認められず、遺伝子導入精原細胞の生存が短期間であると考えられた。 ブタ精原細胞の注入移植 生後3週間の子ブタ精巣を酵素処理した後、単位重力沈降法により精原細胞を得、これらの細胞をPKH26で蛍光染色してから、別の子ブタ精巣内に注入移植した。また、同時に、染色した細胞をセルトリ細胞と旋回共培養した。移植1-2週間後に精巣を回収し、蛍光陽性細胞の有無を調べたところ、蛍光陽性細胞が塊をなしているのが確認された。また、2週間の旋回共培養により蛍光陽性細胞を含んだ細胞塊が形成された。これらの結果は、ブタにおいても遺伝子導入した精原細胞が精細管内に定着する可能性および、ある程度の期間の体外培養の可能性を示唆していた。これらの結果を参考にミニブタへのpCX-EGFPベクターのin vivoトランスフェクションを行った。注入2週間後に精巣を回収した後、differential platingによって選別した精子形成細胞集団に陽性細胞が存在していた。また、これらの細胞のRT-PCRによりEGFP遺伝子が発現していることを確認した。
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