2001 Fiscal Year Annual Research Report
化学反応現象に特徴的な非平衡非定常性の解明―現代化学からみた統計理論の再考―
Project/Area Number |
13894018
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長岡 正隆 名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 助教授 (50201679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水谷 泰久 神戸大学, 分子フォトサイエンス研究センター, 助教授 (60270469)
岡本 裕巳 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (20185482)
寺嶋 正秀 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00188674)
首藤 啓 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (60206258)
戸田 幹人 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (70197896)
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Keywords | 化学反応シミュレーション / 表面・メソスコピック系 / 凝集系エネルギー移動 / 非平衡統計力学 / 分子温度 / 散逸過程 / 非平衡非定常状態 / 緩和過程 |
Research Abstract |
本基盤研究(C)(企画調査)「化学反応現象に特徴的な非平衡非定常性の解明-現代化学からみた統計理論の再考-」では、次の4つのテーマについて、一年間をとおして研究調査をした。 1、微小揺動系としての凝集相励起分子におけるエネルギー論と熱力学[分担者:長岡、岡本、関本] 2、生体反応における反応余剰エネルギー散逸機構の分子論[分担者:長岡、寺嶋、水谷、関本] 3、凝集相化学反応における高速エネルギー拡散過程の解明[分担者:岩田、伊吹、武末] 4、多自由度保存力学系としての反応系の特徴とエネルギー緩和における分子内部自由度の力学的役割の解明[分担者:戸田、首藤、小西] 本基盤研究(C)の交付決定後、速やかに電子メール等により本研究の打合せを開始した。第一回目の全体会議を9月14日に開催して、本調査研究の個別テーマの研究の進捗状況や内容確認をした。さらに公開シンポジウムの具体的な実施案を調整・作成した。最終的にこの調査研究をとおして得られた、化学反応現象解明のための基礎理論が充足しているのかどうかに関する知見や、現段階で欠如しているが本来必須の基本概念は何なのかなどを討論する全体会議を3月8日から10日に岡崎国立共同研究機構の岡崎コンファレンスホールにて開催した。この会議は、調査研究の過程で明らかになった発見や課題を基礎に、重要な研究や研究者の紹介を兼ねて公開で行った。その結果、外国人招待講演者二人を含む講演者数39名、総参加者数65名という予想を上回る大規模なものとなった。年度最後にはシンポジウムの成果を含めた本基盤研究(C)の調査研究を報告集としてまとめ、将来の研究のために供した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Masataka Nagaoka, et al.: "Kramers-Fokker-Planck Equation for Polyatomic Molecules"J.Chem.Phys.. (revised). (2002)
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[Publications] 長岡正隆: "化学反応現象に特徴的な非平衡非定常性の解明-現代化学からみた統計理論の再考-"150 (2002)