2001 Fiscal Year Annual Research Report
臨床応用可能なウイルスベクター製造のための企画調査
Project/Area Number |
13897011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
市川 直哉 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (60251451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河上 裕 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50161287)
濱田 洋文 札幌医科大学, 医学部, 教授 (00189614)
田原 秀晃 東京大学, 医科学研究所, 教授 (70322071)
藤原 俊義 岡山大学, 医学部, 助手 (00304303)
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Keywords | 遺伝子治療 / ウイルスベクター / cGMP / 品質管理 / マネジメント・システム |
Research Abstract |
本企画調査により,ウイルスベクター製造のためのコアプロセスをフローチャート化し,各プロセスにおける業務を明確に記述し,各作業員の業務分担と責任および権限を明らかにすることが,臨床グレードの細胞治療または遺伝子治療用の製剤を生産するために重要であることが指摘された.まず,コアプロセスとして(1)細胞またはウイルスベクター製造部門,(2)品質管理部門,(3)ベクター設計・開発部門,(4)業務部門をあげ,それぞれのプロセスを必要に応じて細かく分類し,設備,要員の配置を行った.cGMP基準を満たすための文書管理に十分な人的資源を配分することが必要と考えられた.また,ベクター製造施設に携わる全ての職員に品質管理の重要性を認識するためのセミナーを行った.各部門間のコミュニケーションの重要性も指摘されたので,週1回の全体会議において自由な意見交換が行われるよう留意した.その一方で,トップダウン式の意志決定の重要性も指摘された.特に製造物の品質に関して,材料の購入から製剤の搬出まで一貫して高い品質を保つことが重要であり,仮に最終検査で不適合品が出現した場合でも,製剤にトレーサビリティを持たせておくことにより,是正処置がとれるように配慮した.これらのプロセスが正しく行われているかどうかを監査するために,定期的な内部監査を行うことも必要とされた.このシステムが全体として円滑に運営されるためのマネジメント・システムを構築することが重要であることが指摘された.
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Research Products
(1 results)