2001 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯アジアにおける昆虫類インベントリーのネットワーク構築
Project/Area Number |
13898016
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
矢田 脩 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 教授 (80038489)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
駒井 古実 大阪芸術大学, 芸術学部, 助教授 (30186788)
友国 雅章 国立科学博物館, 動物研究室, 室長 (90110105)
山根 正気 鹿児島大学, 理学部, 教授 (30145453)
野村 周平 国立科学博物館, 動物研究室, 主任研究官 (80228361)
|
Keywords | 熱帯アジア / 昆虫 / インベントリー / 生物多様性 / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
熱帯生態系の保護と持続的利用の基礎となるインベントリーシステムの確立を進めるために,その裏付けとなる東南アジア各国の主要な研究者と交流し,施設,コレクシヨン,および自然環境について現状の把握を行なった. カウンターパートとの具体的交渉のために,マレーシアではサラワク州クチンの森林研究センター,タイではカセサート大学,ベトナムでは生態学・生物資源研究所,中国では華南農業大学および中国科学院,などを訪問した.交渉は東南アジア各国への渡航経験が豊富でカウンターパートとの面識も多い矢田と山根が中心となり,友国・野村も参加した.また,今後の準備として,院生にも現場を見る必要があると判断して系統分類学(分子系統学を含む)博士課程の院生2名を参加させた. 面会したいずれのカウンターパートも本プロジェクトをよく理解され,我々との共同研究,共同作業の実施につよい期待が寄せられていることを実感した.インベントリー調査の調査候補地として,サラワク州ランビル国立公園,タイのカオヤイ国立公園,ベトナムのタムダオ国立公園,中国広州市,海南島を訪問した結果,いずれの地も調査可能で,調査場所として適しているとの結果を得た.また,インベントリーのデータベース関連の国際的ネットワークの調整を行なうため,矢田が大英自然史博物館を訪れ,同館の昆虫部門長やインベントリー担当者と意見交流を行なった.その結果,本プロジェクトに関連したインベントリー作成のため,共同作業のできる部分では協力していくことに同意が得られた.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 王敏, 佐々木公隆, 大島康宏, 矢田脩: "ミスジチョウ族の再検討-その分類と生物地理-"昆虫と自然. 36(9). 15-19 (2001)
-
[Publications] 矢後勝也, 川上太朗, 小田切顕一, 土谷俊弘, 矢田脩: "カバマダラの福岡における再発見と発生確認及び九州本土での勢力拡大"昆虫と自然. 36(10). 32-36 (2001)
-
[Publications] Yago, M., Yata, O.: "Facundity and longevity of Curetis acuta Moore(Lepidoptera : Lycaenidae)"Transactions of the Lepidopterological Society of Japan. 53(3)(in press). (2002)
-
[Publications] 山根 正気: "昆虫トンデモ海外事情1-東南アジア熱帯でアリを狩る"昆虫と自然. 36(1). 29-34 (2001)
-
[Publications] Yamane, SK.et al.: "Ant species diversity in the Bogor Botanic Garden, West Java, Indonesia, with descriptions of two new species of the genus Leptanilla(Hymenoptera, Formicidae)"Tropics. 10(3). 379-404 (2001)
-
[Publications] 野村 周平: "2002年の昆虫界をふりかえって(甲虫界)"月刊むし. 363. 28-47 (2001)