2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13F03026
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菅 裕明 東京大学, 大学院理学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JONGKEES Seino 東京大学, 大学院理学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 人工触媒 / 糖転移 / ペプチド / 翻訳 |
Research Abstract |
本研究計画では、2つの研究目的を最初に立てた。①低酸素誘導因子を阻害する特殊ペプチドの創出を目的として、菅研のもつRaPIDシステムを駆使し、活性物質を発見することを目的とした。また、②糖転移あるいは糖鎖分解酵素活性を有する環状ペプチドの発見を目標とした。前者の研究に関しては、当初、共同研究者から入手し進める予定であったが、入手したタンパク質の挙動が悪く、会合して沈殿物が生成してしまうことがわかった。さらに様々な可溶化の試みを行ったが、残念ながら満足のいくタンパク質の固定化ができず、今回はこのプロジェクトを断念することとした。 そこで、平成25年度半ばから、研究の方針を②に集中することにした。まずは、②の研究遂行に必要な糖分子の化学合成を進めた。その結果、目的とした6-アミドビオチン化グルコースの合成を達成した。現在は、その保護体を用いて、UDP(ウラシル2リン酸)と、グルコース1位との縮合体の合成に注力をしているところである。 目的とするUDPグルコースビオチン化体の合成が達成したのち、それを用いた糖転移酵素活性をもつ短鎖環状ペプチド触媒のRaPID探索を進める予定である。この計画では、当初の1環状特殊ペプチドライブラリーに加え、より複雑な3次元構造をもちうる2環状特殊ペプチドライブラリーを構築し、探索に用いることとした。このライブラリーについては、既に当研究室で方法論は確立されており、それに従ってライブラリーの構築に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
③と判断した主な理由は、合成過程に想定よりも若干時間を要し、まだセレクションが開始できていない点からそのように判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
既に9で記載したように、2つの目標のうち、タイトルになっている目標は現時点では標的タンパク質が入手困難なことから、凍結した。後者の目標に今後全力を注ぐ。
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