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2013 Fiscal Year Annual Research Report

自閉症スペクトラム障害児におけるナラティブと自己・他者理解の発達的因果関係の解明

Research Project

Project/Area Number 13F03313
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

太田 正己  千葉大学, 教育学部, 教授

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) LEE Heebok  千葉大学, 教育学部, 外国人特別研究員
Keywords自閉症スペクトラム障害 / ナラティブ / 自己理解 / 他者理解 / 発達的因果関係 / 共同生成
Research Abstract

本研究は、自閉症スペクトラム障害児におけるナラティブと自己・他者理解の発達的因果関係を解明することを目的としており、平成25年11月から研究を開始しており、まずナラティブと他者理解との因果関係を解明する研究に取り組んだ。主に調査方法を具体化・明確化し、質問紙を作成する作業を行った。調査方法としては、対象児(典型発達児及び自閉症スペクトラム障害児)の主養育者を対象に、日常生活におけるナラティブの様子と他者理解の様子に関する質問紙調査を行い、共分散構造分析を通して因果関係を示す。質問紙の項目を選定するにあたり、発達心理学や障害学での知見を整理し、どのような因果関係が想定されるのかの仮説をより明確に立て、これまでの先行研究(李・田中、2011 ; 2012 ; 2013等)を参考にし、質問項目を精選する作業を行った。子どものナラティブに関する質問紙の項目は、ナラティブの頻度や質(例 : 「その日あるいは以前あった出来事について自分から話す」「その日あるいは以前あった出来事について話す際、他人の気持ちについて言及する」)を問う項目を作成した。他者理解に関しては、Strengths and Difficulties Questionnaire (SDQ、Goodman, 2000)のうち、「仲間関係(例 : 仲の良い友達が少なくとも一人はいる)」「向社会性(例 : 自分からすすんでよく他人を手伝う(親・先生・子供たちなど))」に関する下位尺度を用いることとした。ナラティブと他者理解との因果関係を検討するにあたり、ナラティブを促す背景要因の一つである親との共同生成(co-construction)との関連も検討することとした。自閉症スペクトラム障害児においてナラティブを促すアプローチとしての共同生成の効果が示された事例が報告されており(李・田中、2012)、ナラティブと共同生成、他者理解との関連を示すことを通してナラティブを促進する方法としての共同生成の有効性を明らかにできると考えられるためである。したがって共同生成に関する質問紙も作成しており、今後これらの質問紙を用いて本調査を行う予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成25年11月から研究開始して以来、研究の目的であるナラティブと自己・他者理解の発達的因果関係を解明するために、これまで明らかとなっている発達の筋道に関する知見を中心に仮説を具体的に立て、研究方法(調査内容を中心に)を精緻化する作業を行った。来年度から早速調査実施が可能な形になっており、おおむね順調に進展していると判断される。

Strategy for Future Research Activity

今後は作成した質問紙を用いて、平成26年4月から対象者への実施を行う。対象は、典型発達児および自閉症スペクトラム障害児の親御さん(主養育者)であり、質問紙調査を依頼する。質問紙の回収後、記録及び分析を行い、結果をまとめ、国内外の学会で発表していく予定である。

URL: 

Published: 2015-06-25  

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