2013 Fiscal Year Annual Research Report
Hi-netリアルタイムデータを使った巨大地震震源過程の早期決定
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13F03324
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川勝 均 東京大学, 地震研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Dun 東京大学, 地震研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 地震早期解析 / リアルタイム地震学 / 巨大地震 / アレイ解析 |
Research Abstract |
本研究では, アレイ解析的手法(地震波バック・プロジェクション等)を用い, 遠地地震の震源破壊の様子を準リアルタイムで解析・決定するシステムを構築し, 地震発生後の早期に震源破壊伝搬の詳細を解析し, 結果をWEB等で順次公開し災害予測等に資することを目的としている. 具体的には, Hi-netのデータをリアルタイムで解析するシステムを構築し, テストを重ねる. Hi-netを使った解析システムが完成した後には, 地震研究所内の計算機に実装し, 解析結果をWEB等でテスト公開する. また同じシステムを日本外のアレイ観測網にも適用し, 日本周辺の地震についても同様の準リアルタイム解析が行えるようにする. 平成25年度には, Hi-netデータを用いた解析システムの構築を行い, 世界で起きる地震について順次解析を行い, 解析システムの最適化を目指す予定であった. まず, Hi-netのデータをリアルタイム解析するために, 地震波の到来方向を決定するプログラムを書き, 2013 M8.2 Okhotsk地震に応用し上手くいくことを確認した. 続いて, これまでの研究から開発したback-projectionのプログラムを高速化するためにMPI用の並列化を行った. これによって計算が20倍高速になり, 8コアのPCでは, 10-20分で解析が行えるようになった. この新プログラムを2013 M7.7 Pakistan地震について適用した. またPakistan地震については, グローバルなデータの解析も平行して行い, 震源破壊伝播の様子の詳細を決定し, 論文公表のための準備を現在進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
通常地震解析用のプログラムを, リアルタイム解析のために最適化しつつ, いくつかの大地震について解析を進め成果が出つつある.
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Strategy for Future Research Activity |
H26年度中にリアルタイム化した解析システムを実装し, 試験運用を図る.
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